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ビットコインがナイジェリア経済破綻を救出した?

ナイジェリア(Nigeria)は原油産出国で、経済のほとんどを「ブラックゴールド」と呼ばれる原油の利益に頼っていました。3年前の原油価格は「1バレル = 100ドル強」でしたが、2014年には「30ドル」台まで暴落、現在は50ドル前後で取引されており、今後、原油価格が 100ドルに戻ることは難しいと予測されています。
ブラックゴールドの価格崩壊は、ナイジェリア経済を圧迫しました。外貨準備の減少に直面したナイジェリア中央銀行は、資本規制を速やかに実施、全ての産業は輸入を禁止されていました。
さらに、外貨建てのナイジェリア銀行カードには厳しい支出制限が課され、現在ナイジェリア人は海外で買い物をしたり、海外の学費を支払うことができなくなっています。経済的な混乱が続くナイジェリアは当初、米ドルに固定されていたナイラ(NGN)の通貨の価値を下げることを拒否しましたがついに昨年、ナイラの価値は「40%」近くも下落しました。

ビットコインがナイジェリアを救う?

西アフリカでただ1人、ビットコインの不正ブロックがないかをチェックするフルノーどを実行しているティム氏はこう語ります。
「最近、ナイジェリアでのビットコインの使用にかなり関心が集まっています。ビットコインが国内通貨の切り下げのヘッジとして機能するので、市場が確かに成長してきています。
また、ナイジェリア企業は輸入を行う際にビットコインでの支払いをはじめました。BitPesa(ビット・ペサ)を通じて、あるいは企業自身でビットコインでも支払を行なっています。また、多くのナイジェリア人は、家庭や家族の友人にお金を送る時にビットコインを使用しています。」
LocalBitcoins.com で確認するとナイジェリアのビットコイン取引量は増加をしていて、その取引量はユーロ圏全体を合わせたものよりも、週に1億2000万円も多いことがわかっています。

さらに、最近のナイジェリアのビットコイン取引所ではビットコインの為替レートが「50万NGN(1,600ドル)」に達しました。このような現象は、ナイジェリアや中国やインドのような資本規制や金銭的な苦境に直面している他の国々でも見られます。
また面白いことにナイジェリアの検索エンジンランキングに「ビットコイン」の文字が上位に表示され、ビットコインウォレットの新規ダウンロードは「2,000%」も増加したというデータも出てきています。

BitPesa(ビットピサ)がアメリカを席巻する

アフリカのブロックチェーンスタートアップ企業の「BitPesa(ビットピサ)」は、有力ベンチャーキャピタル企業から250万ドルの資金調達を確保しました。現在まで「BitFury Group」や「Pantera Capital」などのビットコイン業界の主要企業からは、開示された金額と開示されていない金額の両方で、資金としてドルが提供されています。ここ数年 BitPesa は、ウガンダ、タンザニア、ナイジェリアなどの国の一般市民に必要な金融インフラを提供することに重点を置いてきました。

最終的に、同社は欧州と英国に事業を拡大し、支払いを容易にし、ユーザーがビットコインBitcoinを簡単に送受信できるプラットフォームを完成させました。BitPesaは、最新の数百万ドルの資金調達で、革新的で効率的な金融サービスを提供することでナイジェリアのビットコインの新しいサービスにリソースを割り当てる予定です。特にマレーシア、フィリピンのような国々は、Coins.ph やCoins.my などの堅牢で信頼性の高いサービスプロバイダが出現する前まで、ビットコイン市場が成長できるまでに苦労しました。

単一の市場をターゲットとするスタートアップの存在は、ユーザーが信頼できる堅牢なインフラを提供しすることでその土地での成功が約束されます。BitPesaは、Bitfuryのような世界のビットコイン業界の主要企業の力を借りることで、ユーザーに堅牢なエコシステムを提供することが可能になります。BitfuryがBitPesa に投資したとき、Bitfury社のCEOは次のように語っています。
「BitPesaは、安全で透明性の高い、信頼できる形式の交換を可能にしています。アフリカ大陸全体の利益のためビットコインフロックチェーンの革新的な力を活用するために投資することができます。」
BitPesaはアフリカのビットコインプラットフォームとして今後、長期的にアフリカの人々に支え続けられていくことになるでしょう。