合計34億ドル相当の暗号資産を保有
破綻した暗号資産取引所FTXが「SOL・BTC・ETH・APT・USDT・XRP・BIT・STG・WBTC・WETH」などの暗号資産を保有していることが明らかになりました。
2023年9月11日に裁判所に提出された資料によると、FTXは8月31日時点の価格換算で34億ドル(約5,000億円)相当の暗号資産を保有しているとのことで、11月11日時点で保有していた11億ドルに加えて15億ドルの現金を確保しているとも報告されています。
FTXが保有している流動的な暗号資産のTOP10としては以下の10銘柄があげられていますが、これ以外にも「SRM・MAPS・OXY」などを含めた1,300種類以上の暗号資産を保有していて、知名度や流動性が低いトークンも保有していると報告されています。
暗号資産 | 価値 |
SOL | 11億6,200万ドル |
BTC | 5億6,000万ドル |
ETH | 1億9,200万ドル |
APT | 1億3,700万ドル |
USDT | 1億2,000万ドル |
XRP | 1億1,900万ドル |
BIT | 4,900万ドル |
STG | 4,600万ドル |
WBTC | 4,100万ドル |
WETH | 3,700万ドル |
なお、FTXは暗号資産に加えて「現金・ブローカー投資・ベンチャーポートフォリオ・不動産」などの資産も保有しており、保有資産の合計は約70億ドル(約1兆275億円)を超えると伝えられています。
売り圧への懸念で仮想通貨は一時下落
FTXの保有資産が明らかになったことによって、売り圧への懸念からBTCを含む様々な暗号資産の価格が急落しましたが、その後12日には多くの銘柄で反発が見られており、BTC価格も急落前の価格である26,000ドル(約380万円)付近まで回復しています。
保有量が最も多いソラナ(SOL)は売り圧の面で特に大きな懸念が寄せられていますが、「このSOLの中には2027年まで売却できないロックアップ分のSOLが大量に含まれているため、実際に売却できるのは約5億ドル程度にとどまる」との指摘もなされています。
ただし、流動性が乏しい暗号資産に関しては「FTXの保有分が売却されることによってほぼ無価値になる可能性がある」との意見も出ています。
なお、FTXの資産清算に関する裁判所の承認判断は2023年9月13日に下される見込みとなっていますが、承認されたとしてもその後すぐに資産が売却されるということではないため、実際に資産が売却されるのはもうしばらく先になる可能性があるとも予想されています。
FTX利用者への注意喚起も