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ビットコイン価格が金を超えた歴史的瞬間

3月2日終日、ビットコイン価格は 1BTC=145,258円まで上昇し、金の価格 1oz=141,208円を大幅に超えた。
誕生以来、ビットコインが金の価格を超えた事は一度も無く、また金は現在上昇傾向にあり、その中での「金価格超え」は歴史的な瞬間だと考えて良いだろう。
市場は現在「ビット高ゴールド高」に振れており、双方の投資熱が高まっている。

ビットコインと金の関係性


金の流通量と埋蔵量を足すとおおよそ「21万トン」になると言われており、ビットコインの総量は「2100万BTC」も設定されている。
「デジタル・ゴールド」とも呼ばれるビットコインが金を意識した暗号通貨である事は、ユーザーの間では有名な話だ。
代替資産と呼ばれる金の価格はここ最近上昇傾向にあり、通貨・不動産などの潜在的損失を回避するために多くの投資家たちが集中的に投資を始めたため価格が上がっている。(ゴールド・スタンダード)
彼らは「リスク」を徹底的に嫌う傾向があり、自分が持っている通貨・不動産・株式などの価値が下がるリスクを回避するためにより安定した投資対象物へ資産を移動させる。
現在のビットコインは未来の代替資産として注目を集め、投資が過熱しつつある。
もちろん、すべての資産をデジタル・ゴールドへ変換するのでは無く、あくまで一部を変えるだけの動きだが最近の価格上昇を見ればそのインパクトは十分に伝わっていると思う。

ビットコイン高騰の理由

現在のビットコインは過去 3年間で最も高値圏を推移しており、天井が見えないほど勢いづいている。
この勢いの原因は「円市場の活発化」と「ビットコイン ETF 」の 2つが考えられる。

世界一の円市場

今のビットコイン円市場は、世界で最も大きなマーケットに成長し、過去 1ヶ月間、世界の 50%の取引は「円」で行われており、毎日 100億円以上の金額が動いている。
円市場が活発になった主な原因は「中国人投資家の流入」が主な原因だと考えられている。
今年の1月から中国規制当局の動きが厳しくなってきた。
当局のリスクを回避するために、多くの中国人投資家たちが円のマーケットに逃げてきたという報道があり、今のところ流入を証明するデータは、表には出てきていないが、2月8日以降の取引量を見れば一目瞭然だ。
均衡を保っていた円・ドル・元のバランスがわずか 1日で崩され、円が取引量世界一に躍り出ている。
これは「大量の日本人投資家が突然ビットコイン投資を始めた」と考えるよりも「中国人投資家が円で投資を始めた」と考える方が現実的である。
それを後押しするように元の取引量は減少してきている。

ビットコインETFとは?

今、マーケットで最も注目されている話題が「ビットコイン ETF 」である。
ETF とは、上場投資信託( Exchange Traded Fund )の略称。
投資信託(投資家たちから資金をまとめて専門家が運用する投資商品)が証券取引所に上場しているため、株と同じように証券会社を通して取引ができる。
ETF は、日経平均株価などの動きに合わせて、それと同じように動くように設計されている。
ETF には、
・日経平均株価の動きに近い運用ができる。
・株式市場の平均点を狙える堅実な投資。
・会社分析の手間が省ける。
・少額くらいから投資ができる。
・インデックスファンド(投資信託)より安い手数料で運用可能。
以上のようなメリットがある。
株のように投資先の会社を選ぶ必要がないメリットがあり、ビットコインとは相性が良いと考えられている。

3月11日に注目する投資家たち

米国証券取引委員会(証券取引を監査する連邦政府機関。以下SEC )がビットコイン ETF を承認すべきかどうかの期限が迫っている。
元々「 Bitcoin ETF 」は、マークザッカーバーグのライバルと言われていたウィンクルボス兄弟が4年前から SEC に許可を求めていた。
当時はまだ認知度が低かったこともあり SEC は判断を先送りにしていたのだが、最終期限が 3月11日に迫っていることもあり、投資家たちが一斉に動き出したことが今回の高騰に繋がったと言われている。
現在のところ、承認される可能性が低いと多くのアナリストたちは予想しているが、もし承認されれば米国史上初の Bitcoin ETF が誕生し、需要が一気に上昇、価格の高騰が起きると考えられている。

ビットコインは「優良」な投資商品か?

現在金以上の価値を持った「デジタル・ゴールド」であるビットコインは、投資対象物・デジタル通貨としての地位を着々と固めている。
ビットコインの可能性は変わらないが、その価値は取り巻く環境によっていかようにも変化していく。
今月の SEC の承認、4月の仮想通貨法案の施行、Amazon の決済導入、ビットコインを取り巻く環境はまだまだ変化し続けていく。