BTC送受信で「Lightning Network」が選択可能に
米国の大手暗号資産取引所Coinbase(コインベース)は2024年4月30日に、ビットコイン(BTC)関連の開発企業である「Lightspark」と提携してLightning Network(ライトニングネットワーク)を統合したことを発表した。
Lightning Network(ライトニングネットワーク)は、少額のビットコインを高速かつ低コストに送金できる技術であり、現在はビットコイン決済や投げ銭など様々なサービスで同技術が利用されている。
今回のサポートによって、コインベースのユーザーはビットコインの送受信・決済を行う際に「ライトニングネットワーク」と「従来のビットコインネットワーク」のどちらを使用するかを選べるようになる。
ビットコインを従来のネットワークで送金した場合には、送金完了までに時間がかかり、取引手数料も高額なものになるが、ライトニングネットワークを利用すれば安い手数料で速くBTCを送金することができる。
取引時間・取引手数料を大幅削減
コインベースは「現在世界的に採用されている決済システムは、世界中の人々に十分なサービスを提供するにはあまりにも遅く、費用がかかりすぎる」と指摘している。
具体的には、米国の消費者は2022年だけで推定750億ドル(約11.8兆円)ものクレジットカード手数料を支払っているとのことで、取引完了までに数日かかるとも指摘されている。
また、ビットコインをオンチェーンで送金した場合には10分〜2時間ほどの送金時間がかかり、送金手数料(トランザクション手数料)も数千円程度と高額なものになっている。
しかし、ライトニングネットワークを利用すれば、クレジットカード取引で請求される平均2%の手数料の20倍ほど安いコストでBTCを送金できるようになるとされており、取引時間と手数料の両方を削減できると説明されている。
コインベースにおけるライトニング送金機能は全ての地域で利用できるわけではないものの、大手取引所であるコインベースでライトニングネットワークがサポートされたことによって、今後は他の取引所でもライトニングネットワークの採用が進む可能性がある。
ライトニングネットワークのサポートが拡大すれば、ビットコインをより手軽に送金・利用することができるようになるため、決済手段としてのBTC利用も拡大していく可能性があると期待される。
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