ワールドコイン財団は2024年7月に、最近浮上したインサイダー取引の疑惑を全面的に否定しました。
疑惑の発端は、分散型金融(DeFi)の分析アカウントの「DeFi Squared」と「ZachXBT」による指摘でした。彼らは、ワールドコイン(WLD)プロジェクトが価格操作に関与している可能性を示唆しました。
具体的には、ワールドコインがネイティブトークンのロック解除スケジュール延期を発表する前に、内部関係者が情報を利用してトークンを購入した疑いがあるとされています。
これに対して、ワールドコインの広報担当者は強い口調でこれらの疑惑を否定しており、仮想通貨メディアであるコインテレグラフに対して次のようにコメントしています。
ワールドコイン財団と貢献者であるツールズ・フォー・ヒューマニティは、根拠のないものであっても、インサイダー取引の疑惑を真剣に受け止めており、そのような活動が発生した場合には一切容認しない姿勢を取ります。
ワールドコイン側は、市場の健全性を維持するための厳格なポリシーを持っていると主張しています。このポリシーには、WLDの購入決定に関連する機密情報の開示禁止や、関係者のWLD取引を禁止するブラックアウト期間の設定などが含まれているとのことです。
この疑惑は、ワールドコインが「供給量の80%のロック解除を2年間延期する」と発表した直後に浮上しました。この発表の内容は、ワールドコインは開発チームや初期投資家に割り当てられてWLDトークンのロックアップ期間(売却制限期間)を延長するというものでした。
ロックアップ期間の延長対象となるのは、ワールドコインの開発企業であるツールズ・フォー・ヒューマニティ(TFH)のチームやワールドコインの初期投資家に割り当てられたWLDで、World ID保有者に付与されているGrant(グラント/交付金)には影響を与えないと説明されています。
この発表後、WLDの価格は2日間で68%急騰し、CoinGeckoによれば当時の最大の値上がり銘柄の1つとなりました。
ワールドコイン側は、インサイダー取引や価格操作の証拠は確認されていないとし、引き続き透明性の高い運営を行っていく姿勢を示しています。
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