韓国の尹大統領が戒厳令を宣言
韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領が2024年12月3日22時23分に緊急談話を発表し、野党が国政を麻痺させているとして非常戒厳令を宣言したことが明らかになりました。
戒厳令とは、国家が非常事態に直面した際に一定の地域で通常の法律や制度を停止し、軍事力によって秩序維持や治安維持を行うために発令される法的措置のことを指します。
尹大統領は「国会は犯罪者集団の巣窟になっている」と指摘しており「北朝鮮に従う勢力の脅威から自由大韓民国を守護し、韓国国民の自由、幸福を略奪する、破廉恥な従北の反国家勢力を一挙に排除し、自由憲政秩序を守るために非常戒厳を宣布する」と宣言しています。
国会は犯罪者集団の巣窟になっおり、国家の司法・行政システムを麻痺させて自由民主主義体制の転覆を企てている。この非常戒厳を通じて、亡国の奈落に落ちる自由大韓民国を再建し守り抜く。今まで悪行を日常的に行ってきた亡国の元凶、反国家勢力を必ず撲滅する。できるだけ早い時間で反国家勢力を撲滅し国家を正常化させる。
仮想通貨価格も急落、韓国取引所は停止状態?
この戒厳令を受けて韓国ではパニック状態が続いていると報じられていて、「政府が軍を動員して議員が国会に入ることを阻止する可能性がある」「ネット上のコメント機能や主要SNSが全て使えなくなっている」などの報告もなされています。
また、このような状況は仮想通貨市場にも影響を与えているようで、韓国の仮想通貨取引所ではウォン建ての全取引ペアが突然急落、現在は韓国国内のすべての仮想通貨取引所が停止状態にあるとも伝えられています。
速報:韓国の仮想通貨取引所におけるウォン建ての全取引ペアが突然急落し、ビットコインは79,167ドル、XRPは1.89ドルまで下落しました。その後、現在は回復傾向にあります。
この現象は、韓国大統領が発令した非常戒厳令と関連している可能性があります。現在、韓国国内のすべての仮想通貨取引所が停止状態にあり、取引がほぼ不可能となっています。
なお、韓国の大手暗号資産取引所である「Upbit」は2024年12月3日23:15に「一時的なトラフィック増加によって、UpbitのiOS・Androidアプリ、Open APIサービスが遅延している」と発表しています。
仮想通貨価格は一連の騒動を受けて急落した後にやや回復したものの、今後の動向次第では再び価格が急落する可能性もあるため、仮想通貨市場では警戒感が強まっています。
続報:韓国議員らが戒厳令解除を採決
(追記:2024年12月4日1時28分)
韓国の国会に集まった議員190人全員が「戒厳令の解除」に賛成票を投じたことが複数の報告で明らかになりました。
「ウ・ウォンシク国会議長は、議員による投票の結果、ユン大統領による戒厳令は無効となったと発表した」と報告されています。
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執筆・翻訳:BITTIMES 編集部
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