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ビットコインを人工衛星を使って送金するプロジェクトが誕生

ビットコインは誕生よりわずか 8年でこれまでの通貨の常識を覆した。私たちは向こう100年当たり前になる「通貨の革命前夜」をリアルタイムで体感する生き証人となるかもしれない。さて、そんな革命の一里塚となる新しいプロジェクトが立ち上がった。プロジェクト名はBlockstream Satellite(ブロックストリーム・サテライト)
内容は「人工衛星でビットコインを送金する」というスケールの大きな話だ。プロジェクトを立ち上げたのはブロックチェーン企業の「 Blockstream(ブロックストリーム)」である。ビットコイン開発の中心に位置する Bitcoin Core にも多額の投資も行っている Blockstream だが、なぜ今回ここまで壮大なスケールのプロジェクトを立ち上げたのだろうか?

ビットコインを全世界で使用するために…

現在地球に存在する人類の約半数にあたる「 35億人以上」がインターネットにさえ接続できていない。ビットコインのシステムを利用するにはインターネットにオンラインになっていることが必須だ。
この事実は地球上の半数の人間がビットコインを取り扱える環境にいないことを証明している。しかし、Blockstream Satellite プロジェクトはこの常識を打ち破った。Blockstream Satellite はインターネット不要で人工衛星を介して直接ビットコインネットワークにアクセスできるサービスである。
すでに人工衛星を打ち上げは完了しており、3基をフルに使うことで地球上の 3分の2 の地域でビットコインにアクセスできる環境が整っている。(北アメリカ・南アメリカ・アフリカ&ヨーロッパ)もちろん今後は地球上のどこにいてもビットコインブロックチェーンにアクセスできるようになり、よりビットコインネットワークの強化につながっていく。

Blockstream Satellite の仕組み

Blockstream Satellite の人工衛星を経由してビットコインネットワークに参加するには「小さな衛星アンテナ」と「USB型インターフェース」そして、オープンソフトウェアの「 Software-Defind-Radio(SDR)」があれば良い。小さな衛星アンテナとUSB型インターフェースで人工衛星からのブロック情報をキャッチし、自宅のパソコン上で SDR を使いビットコインネットワークに参加できる。
さらに、アンテナなどの通信機器は 1万円もあれば購入できるほど安い。このプロジェクトの仕組みを使いビットコインネットワークに安定的、安価に参加できるのであれば、取引所やマイナーなども活用できる可能性がある。またBlockstream側では通信状態を安定化させるため「teleports(テレポート)」と呼ばれる送受信の基地局を設置し、ブロック情報を常に人工衛星に送信している。

Blockstream Satelliteの誕生によって

Blockstream Satellite の誕生によって「インターネット環境が無い人々」までもがビットコインを利用できるようになった。また、オンラインでなくてもブロック情報の送受信ができるということは「匿名性の向上」と「セキュリティの強化」につながる。それと同時にビットコインがインターネット環境なしで利用できるということは事実上、国家が規制によってビットコイン取引を「強制的に止めれない」ということだ。
「国家の支配からの脱却」
これはビットコインコミュニティにとって、非常に大きな一歩だったのでは無いだろうか。