マレーシアの中央銀行であるバンク・ネガラ・マレーシア(以下・BNM )は、2018年初頭に、仮想通貨の使用を規制を行うことを発表しました。
BNM の仮想通貨規制への取り組みは、業界関係者から歓迎されているようです。
なぜ「規制」にも関わらず、業界関係者から期待されているのでしょうか?
仮想通貨規制は業界健全化へ
BNM の Tan Sri Muhammad Ibrahim(タン・スリ・ムハンマド・イブラヒム)総督は、
「仮想通貨に関する規制の導入は、犯罪や違法行為にシステムが乱用される事を防止し、金融システムの安定性と完全性を維持することを目的としています。」
「銀行部門は、リスク管理の枠組みを改善するために、最新かつ最先端の技術を採用する必要がある。」
と語っています。
これはマネーロンダリング・テロ資金・その他犯罪資金の運用に仮想通貨を「使わせない」ための規制であり、システムがしっかりと構築されれば、反社会組織への対抗策となりえます。
規制がもたらす仮想通貨市場の健全化の効果
現在マレーシアでは、イスラム国の脅威が増加傾向にあると同機関は述べています。
テロ資金と考えられる疑わしい取引が今年の 1月から 6月の半年間で 346件にも上るという報告書も出ています。
仮想通貨はこうした反社会組織の資金流通に使用されやすく、こうした脅威をなくすための規制システムの導入を急いでいるのだと考えられます。
この規制システムが完成すれば、反社会組織の資金の調達・転送・管理の新しい防波堤となるでしょう。
マレーシアでの仮想通貨需要は増加傾向にあり、現在ビットコイン、イーサリアム、ライトコインの人気が高まりつつあると言われています。
今後マレーシアでも健全な仮想通貨市場が拡大することを期待したいものです。