「ビットコインを担保にローンが組める」という新しいサービスが始まりそうです。
通常、資産を担保にしてローンを組む場合は、不動産などが一般的ですが、今回は初のビットコインを担保にしたサービスです。
このサービスを展開するのは、ソルト・レンディングやネベウス、コインローン、イースレンドという新金融企業の 4社。
サービスの種類には直接融資と融資企業との間をとり持つ 2つのサービスを用意しているようです。
このサービス、米国では非常に話題になり喜ばれ歓迎ていますが、1つの大きな「危険性」が存在するので、その点についてもお話します。
億り人が泣いて喜ぶサービス
現在のビットコイン最大の問題点は「ビットコイン長者」、日本では「億り人」と呼ばれる方たちが、せっかく得た資産を「使えない」という部分です。
ビットコインは今年、10倍以上の高騰を見せ今尚上昇し続けています。
しかし、資産を得た彼らは「使わない方が資産が増え続ける」というジレンマに陥っているます。
ビットコインの価値が最大化するまでビットコインを保有(ホールド)していた方が、資産が最大化するわけです。
その間にはできるだけ使いたくないというのが本音ですよね。
これが 2倍3倍ならまだ許容範囲内ですが、ビットコインの場合 10倍もあり得るので、今月使った 100万円が来年 1,000万円になる可能性もあります。
資産が増える可能性がある。ということは同時に「消費した資産も増える可能性がある。」ということです。
なので彼ら、一部のビットコイン資産家は、せっかく手に入れたビットコインを使えない。ということです。
ここでやっと誕生したのが、今回の「ビットコインを担保にしてローンが組める。」というサービスですね。
ビットコインローンサービスの仕組みは?
不動産の担保ローンで考えると、担保にしたBTCの「 60〜70%」ほどの資産を借り入れできるのではないかと考えられます。
今の価格で考えると、1BTCなら 150万円ほどですかね。
彼らビットコイン長者は「数万単位」でビットコインを持っているでしょうから、数十億円から数百億円レベルの借り入れを申請することができますね。
融資をする側としても、あがり続けているビットコインを担保にするのであれば、借り入れを回収できなくてもお釣りがくるほどの担保になりますし。
借りる側としても、ローンを支払い終わった時に、担保にしていたビットコインが値上がりして入れば、万々歳ですもんね。
担保にしたビットコインの保管方法やシステム的な問題も今の技術なら、問題なく達成できそうですしね。
しかし、このサービスにはどうしても避けられない問題があります。
それが「バブル」を生み出す可能性があるということです。
ビットコインでローンの危険性について
気づいた方もすでにいらっしゃると思いおますが、このシステムは日本で起きた「不動産バブル」と全く同じ現象を引き起こす可能性があります。
当時は不動産を担保にすることで、お金を評価額の 6割から 7割借り入れることができたので、それを元にまた新しい不動産を購入し、そしてまたそれを担保にして…
という「倍々ゲーム」のようなことが行われていました。
例えば、1億円の不動産を購入したら、それを担保に 7000万円借りるわけです。
そしたら、 7,000万円の不動産を購入し、またそれを担保に、4,900万円の買い入れし、同額の不動産を購入します。
このようにして、不動産を購入する人が多く存在したため、ドンドン不動産価格が高騰していきました。
これは「ローンの支払いがし続けられる」というのが条件です。
不動産なので入居者が少なくなり、ローンが支払えなくなると、芋づる式に全ての不動産が銀行に差し押さえられてバブルが終わります。
また、高騰し続けた不動産の買い手がいなくなった瞬間でもバブルが終わります。
つまり、「ローンを無限に生産できる」ということは、「バブル」を生み出して、更には「バブルの崩壊」も生み出すということです。
バブルは必ず弾けますからね。
できれば、自然とゆっくりと上昇していただきたいのが保有者としては本音のはずです。ここでもジレンマですね。
バブルは幾度となく人は体験してきましたから、歴史は繰り返すかもしれません。
このサービスの広がりとビットコインの価格上昇が比例してきたら要注意と覚えておきましょう。
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