米国の大手仮想通貨取引所Bittrex(ビットトレックス)は新しい利用規約の発行に伴い、米国の制裁対象である北朝鮮/イラン/クリミア/シリア/キューバからのアクセスを3月9日から禁止することを発表しました。
クリミア併合により2014年から米欧の経済制裁対象となっているロシアは対象外となるようです。
新しい利用規約では、米国が禁じている州/国/領土またはその他の管轄区域の「市民または居住者」がBittrexの取引サービスにアクセスすることを禁止しています。
今後アクセスがブロックされることになるのは、
北朝鮮/イラン/クリミア/シリア/キューバの5つの地域です。
ビットトレックスは2017年10月からイランへのサービスの提供を中止し口座を閉鎖していました。
このようなBittrexの姿勢について一部では「ビットコインとブロックチェーンの精神に反する」と非難する声も上がっています。
LioncomputerのYasser Ahmadi氏は以前、大手仮想通貨メディアであるBitcoin.comからの取材に対して以下のように語っています。
「私たちは長い間困難を抱えています。それは2年ほど前に始まりました。
PoloniexとBitfinexはイランのユーザーが資金を撤退し、取引所を離れるべきだと発表しました。そして今、私たちはBittrexに問題を抱えています。」「Bitcoinは規制に制限されるべきではないと思います。それはまさに米国がやっていることであると思います。
彼らは世界中の人々のニーズをコントロールして、彼ら自身の政治的な利益のためにbitcoinの流動性を使っています。
これはビットコインとブロックチェーンについてではなく、このシステムの精神に反しています。」
しかしその一方では、取引所での取引は厳密にはブロックチェーン上での取引ではないことから「政府による通貨政策や通貨供給による支配からの脱却を目指す」というビットコインの精神には反していないという意見も出ています。