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「ビットコインは規制しないと危険」カナダ中央銀行

先日、カナダ中央銀行の研究者が書いたレポートが波紋を呼んでいる。
現在カナダ中央銀行は、仮想通貨の研究を一大プロジェクトとして進めており、この仮想通貨プロジェクトの最新のレポートで「ビットコインは政府の介入・規制がなければ危険だ!」と発表。
同レポート内では「仮想通貨偽装問題」「ハッキング問題」など、「政府によって発行されないことのリスク」を取り上げ、一部の銀行研究者がこのレポートを賞賛している。

ビットコインが成功するには政府介入が必要か?

このレポートは、カナダ中央銀行の研究者が制作したもので「ビットコインが通貨として成功するには政府の介入が必要だ!」と主張しており、
その最も大きな理由として「偽装とハッキング問題」を取り上げている。
彼の主張は「政府がセキュリティを管理せず、完全分散型で通貨を運営するのはリスクが発生する」というものだ。
特に、取引所やウォレットがハッキングされることでビットコインが紛失・盗難される危険性を過去の事件を例に挙げて述べている。

このニュースで得するのは誰か?

ここで彼が言いたいことは、公開された状態でブロックチェーンを運営するのは「危険」であり、銀行や政府などが自社サーバーなどで行うブロックチェーンなら安全だと言いたいようだ。
これはあまりに「銀行寄りな意見」ではないかと考えられる。
各国の大手銀行も大規模なハッキングを受けており、サーバーセキュリティコストが年々増大している。
リスクに関しては、その大小はあるものの、銀行サーバーも同じ土俵の上だ。
むしろ、過去の履歴まで遡ってハッキングをしなければならない分散型ブロックチェーンの方が、「お金を盗む」という部分に関しては難しいと思う。

カナダ中央銀行の本音

カナダ中央銀行は現在、自社のデジタル通貨開発の試作段階に入っており、
このデジタル通貨を「ビットコインとなんら変わりない通貨」として一般の人に認知して欲しいと考えているようだ。
今回の一件で、このレポートを書いたカナダ中央銀行の研究者は「ビットコインのわずかな悪い側面にだけフォーカスして、自分たちのデジタル通貨を良く見せようとしている」として非難を浴びている。