ブロックチェーンとは社会のルールを変えた革命である

by BITTIMES   

「ブロックチェーンとは、次世代のインターネットである」
この言葉は未来学者ドン・タプスコット氏がプレゼンテーション番組 TED で私たちに語りかけた言葉です。

インターネットが普及して約20年、私たちの生活は一昔前からは想像もできないほど変化しました。手の平サイズのスマホを使うだけで、世界中の情報を調べることができ、遠くの人と当たり前にLINE(ライン)でコミュニケーションをとり、本なら数千冊も持ち運びできます。

20年以上前にインターネットの可能性に気がついたApple(アップル)の故スティーブ・ジョブズ氏、Microsoft(マイクロソフト)のビル・ゲイツ氏、Softbank(ソフトバンク)の孫正義氏…彼らは20年前にインターネットの未来を知り、インターネットを活用したサービスを作り上げ、今ではインターネット関連サービスの中心人物になっています。

そして現在、20年前のインターネット革命の再来と言われている技術がブロックチェーンです。
これから10年足らずで、金融・医療・教育・農水産・不動産・音楽・政治・流通・小売・製造業・保険・通信などあらゆる業界でブロックチェーン技術が使用され、ブロックチェーン技術は私たちのライフスタイルを今と全く違ったものにしているでしょう。
今回はそれぞれの業界の視点から、ブロックチェーンが作り出す近未来について見ていきます。

ブロックチェーンとビットコイン

ブロックチェーンの存在はビットコインを通して知った方がほとんどだと思いますが、ビットコインが完成しだした当初ブロックチェーン技術の可能性に、ほとんどの人が気づいていなかったと言われています。
当然ですがブロックチェーン技術無しにはビットコインは生まれていませんでした。
しかし、当初はブロックチェーンの持つ可能性よりもビットコインが持つ資産性に注目が集まっていました。
確かにブロックチェーン技術を使ったビットコインの存在だけでも、現在の金融業界の常識を根底から覆すほどのインパクトと可能性があります。

ビットコインの何が革命なのか?

国を超えても自由に決済できる自由性、モバイルフォンのみで全ての取引ができる身軽さ、維持費の最小化、決済手数料の激減、税金の最小化、アプリなどの電子決済サービスとの相性の良さなど、ビットコインだけでも私たちは今までの通貨や銀行システムとは比べものにならないくらいのメリットがあります。

特に銀行インフラが整っていない国では、銀行口座を持つこと自体に費用が掛かりすぎます。
このような国では銀行口座を作るのに身分証が必要であり、(国民の7%が身分証を持たない国も存在する)、口座開設費用として日本円で十数万円、維持費で年間数万円、送金手数料として 20%がかかるなど、銀行口座を持つこと自体が非常に困難です。

日本にいても海外に送金したことがある方は、その送金手数料に驚いた経験があるはずです。送金するだけで数千円、時には数万円も取られますからね。
ビットコインなどの暗号通貨はこれらの問題を一気に解決し、より多くの人に大きなメリットを与えてくれることがすでに分かっています。
また、ブロックチェーン技術の巨大なメリットは私たち個人だけのものではありません。

ブロックチェーン導入で190兆円削減

今年、三菱東京 UFJ フィナンシャルグループは自社の仮想通貨 MUFGコインを一般公開すると公表しています。
MUFGコインはすでに三菱UFJフィナンシャルグループ内では使用されており、研究・実験段階を終えて実用化が秒読み段階まで来ています。
また、ある経済学者が収集したデータでは、世界中の銀行がブロックチェーンを採用するだけで、年間 190兆円のコストが削減できると発表しています。
だからこそ、現在の金融業界はブロックチェーン技術の開発に躍起になっているのです。
現在の金融業界で使用しているオンライン型電子決済では、サーバー、セキュリティ問題、会社運営コストなどの様々なコスト問題が起きています。

金融業界が抱えるコスト問題

確かにオンライン決済は便利ですが、サーバーに顧客情報から銀行の管理データまで、全ての情報を一箇所に置いておかなければならないため、サーバの電気料金に始まり、ハッカーなどの攻撃を防ぐためのセキュリティコストなど、様々なコストが重荷になって来ています。
また、人件費、不動産、税金などの旧来型の銀行管理コストもかかっている状態で問題は山積みです。
これらの問題を一気に解消する技術としてブロックチェーンを自社のシステムに組み込もうと開発に莫大な資金を投じているのです。

ブロックチェーンとイーサリアム

(引用:経済産業省:平成27年度 我が国経済社会の情報化・サービス化に係る基盤整備)(引用:経済産業省:平成27年度 我が国経済社会の情報化・サービス化に係る基盤整備)

ブロックチェーンはビットコインで使用されているイメージが強いため金融システム、仮想通貨でしか使用できないと考えている方が多いですが、ブロックチェーンの技術は現在WEB上にある全てのシステムに応用できると考えて良いです。
現状、金融以外でブロックチェーン技術の可能性を最大限に引き出し、応用したのが「Ethereum(イーサリアム)」です。
一言でイーサリアムの特徴を表すなら「何でもできる」と言い切っても過言ではありません。

イーサリアムとビットコインの違い

ビットコインがブロックチェーン上で扱うデータを「通貨データ」のみに絞っているのに対して、イーサリアムのブロックチェーン上では「プラットフォームデータ」を扱っています。
イーサリアムが語られる時に最も多いのが「スマート・コントラクト」でしょう。
意味はそのまま「賢い契約」です。
イーサリアムが優れている点は、「契約書データ」をそのままブロックチェーン上に置いておけることです。
ビットコインのブロックチェーンは「いつ、誰が、誰に、いくら」というシンプルなデータをやり取りしているのに対して、イーサリアムのブロックチェーンは、
「いつ、誰が、誰と、どんな契約をして、その契約の内容はどんなものなのか?契約内容が実行されるのはいつなのか?いくら支払うのか?」など複雑な情報まで記録できるようになりました。
例えば、「Aさんが家を購入する」という契約にイーサリアムを使用した場合。
その家の所有権関連の書類、支払い金額、支払い期日などまで全てイーサリアムのブロックチェーン上で行うことができます。つまり、
「この家の所有権はAさんです。2017年2年2日に購入しました。価格は 5000万円です。支払いは 2017年2月2日に一括で行います。」という情報がブロックチェーンに書き込まれます。
そして、イーサリアムが自動で「契約書の手続き」と「支払い」を同時に行ってくれるという仕組みです。
絶対に改ざんできない契約書と契約書内容の自動実行まで行ってくれるのがイーサリアムなんですね。
イーサリアムについては以下の記事で詳しく説明しています。

イーサリアムの詳しい説明はこちら

ブロックチェーンと世界企業

大企業の中にはブロックチェーン技術開発のための投資を年間 3000億円以上する会社もあり、昨年世界中の企業でブロックチェーン技術に投資された金額は数兆円レベルではないかと予想されています。
金融業界で最もブロックチェーン技術開発が早かったゴールドマン・サックスでは、社内 9000人以上から優秀な開発者を選出しブロックチェーン開発に乗り出しています。
ゴールドマン・サックスはブロックチェーンを「全てを揺るがす技術」と考えており、社内のWEBプラットフォームをブロックチェーンへ移行し、さらには独自通貨の「SETL coin」の可能性を広げていくと公表している。

高収入のブロックチェーン技術者

企業間でブロックチェーン技術導入が進むにつれて面白いことが起き始めています。
今、ブロックチェーン開発を進めている企業全体の悩みが「ブロックチェーン技術者」が不足です。特に日本は深刻だと言われています。
元々、ITという技術者が少ない業界にも関わらず、さらに 2008年に誕生したばかりのブロックチェーン技術ということもあり、ブロックチェーン・システムをそのものを開発できる人が今日本にいません。
現在、日本にブロックチェーンを開発できるほどの技術者は 100人もいないと考えられています。
最近では、ブロックチェーン推進協会(BCCC)が主催する「ブロックチェーン大学校」という講座に企業が率先して社会人技術者を送り込むという状況です。
ちなみにブロックチェーン技術者の年収は平均 2340万円とも言われており、技術者としては日本トップレベルの年棒が約束されています。

ブロックチェーンとビジネス

イーサリアムは自由度を高くすることで、ブロックチェーン上でWEBサービス・アプリ開発まで可能にしています。
つまりイーサリアムでは、WEBサービスの運営と提供、販売と決済、契約書の運営まで全て一括で管理できるということです。
これはブロックチェーンで出来ることのほんの一例であり、他にも新しいビジネスを作り出す時に資金を調達するクラウドファンディングの敷居を低くしたり、
商品の管理費や流通コストの最小化、本やコンテンツなどの著作物販売なども最小限のコストで最大限の販売数を生み出すことが可能になります。
商品が消費者に届くまでの商品コストを極限まで下げた状態で、利益が最大化し、また大企業が自社のブロックチェーン技術を構築した際は、新しいビジネスの運営にはコストがほぼゼロ行えるわけですから、今後は新しいビジネスがどんどん生まれてくる時代になるはずです。

ブロックチェーンと音楽

ブロックチェーン技術を使用した時に最も厚い恩恵を受けるのが音楽業界だと言われています。
現在の音楽業界は、CDの時代と比べて自身でプロモーションが出来るようにったとは言え、youtubeの登場により著作権料などは事実上なし崩しになっています。
また企業所属のアーティストは十分な報酬が支払われていないことも大きな問題の 1つです。
しかし既に、音楽シーンを根本から変える「 UJO MUSIC 」という革命が起きています。
この「UJO MUSIC」では、イーサリアムのブロックチェーンを使用し、楽曲の販売とデータ・著作権の保存を行なっていく予定です。
この「UJO MUSIC」で楽曲が売れるとその瞬間にアーティストに報酬が加算されます。
また予め分配率を決めておけば、ボーカルに10%、ギタリストに10%、などの分配された状態で自動で報酬が発生します。
まさに音楽業界の悩みを一挙に解決した技術ではないでしょか。
現状「UJO MUSIC」はプロトタイプのみしか動いていませんが、近い将来音楽業界を席巻プラットフォームになるでしょう。

ブロックチェーンで食糧生産

ブロックチェーンと食料生産と聞くと、デジタルとアナログなものというイメージで非常に遠く感じるかもしれませんが、ちゃんとブロックチェーン技術は食料生産に役に立ちます。
例えば農業では、生産者と消費者をダイレクトにつなげるシステムの開発が進められています。
これまでの農業作物は「どこで、誰が、どんな農業法で作ったのか」が全く分かりませんでした。
ここにブロックチェーンを導入すれば、「どこで、誰が、どんな方法で作った」作物なのかが、決して改ざんできないデータとして分かります。
また、生産物の管理や輸送コストの削減、中間マージンの削減、何より消費者が安心できる食べ物が直接自宅に届くようになります。
更には、農業生産の現場でも作物の生育状態のコントロールや農業方法の自動化など、ロボットやAIとの組み合わせでいくらでも生産性をあげることが可能になります。
このブロックチェーンを使用した生産性の向上は農業だけでなく、水産業・畜産業などあらゆる生産者の強い味方になるはずです。

ブロックチェーンと教育

現在、アメリカの大学では「無料授業」の展開が急がれています。
アメリカの有名大学の授業がWEB上で無料で受講できるというものなんですが、日本でも数年前に流行りましたよね。
現状学位はもらえませんが、大学にいけない人への補助と自身の知的財産を増やすという意味で非常に重要な社会役割を果たしています。
特にアメリカの私立大学は、年々授業料が高騰しており、ハーバード大学の最も授業料が高いハーバード・ビジネス・スクールの授業料は 1000万円を超えます。
年間の授業料がですよ。
これではある程度、というよりは富裕層でなければ通うことは不可能でしょう。
もしも、ハーバードに入りたい子供の親御さんがお金持ちなら良いですが、そうでない子供は未来の可能性を奪われます。
このような教育格差を圧倒的なスピードで解決してくれるのがブロックチェーン技術だと考えて良いでしょう。
授業や資料、本などの無料化と学位などの契約書関係の新しいカリキュラムの構築など、教育ではブロックチェーンで多くのことが可能になります。
20年後には学校に登校しないスタイルの教育方法が主流になっているでしょう。

ブロックチェーンと医療

ブロックチェーンと医療を組み合わせるとその人が未来にかかる病気まで分かるようになると言われています。
これは遺伝学とブロックチェーンの組み合わせで、実現が可能になると言われています。
その人の DNA を調べることで「どんな病気の遺伝子を持っているか?」などが事前に分かるわけです。
現在の技術でも実現が可能なんですが、DNAは究極の個人情報とも言われており、セキュリティの問題で開発が進んでいませんでした。
しかし、ブロックチェーンの強固な暗号システムを使用すれば、それも可能となり予防医学の発展が急速に進んで行くでしょう。
また、カルテを電子化してブロックチェーンに情報データとしてアップすることで、AIなどが未来の病気を計算し予防、さらに手術が必要になった時でも医療ミスがないロボットでの手術などが可能になります。
ブロックチェーンの導入で人間の寿命はさらに伸びて行くはずです。

ブロックチェーンは人類の資産

ここまでブロックチェーンが織りなす未来についてお話ししてきました。
文章だけ読むととても遠い未来のように感じるかもしれませんが、これはすでに実現化されているものもあります。
また、多くのブロックチェーン技術は 3年以内には私たちの日常に見えてくるようになるでしょう。
タイトルで話した通り、ブロックチェーンは社会のルールを変えた「革命」そのものです。
これからブロックチェーンを駆使したサービスがどんどん開発され、AIなどのさらに新しいテクノロジーと組み合わさることで、私たちはライフスタイルだけでなく、生き方そのものがどんどん変わる時代を生きて行くことになるでしょう。

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