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香港警察:メタバース「CyberDefender」立ち上げ|Web3関連のサイバー犯罪対策で

メタバースプラットフォームを通じて注意喚起

香港警察のサイバーセキュリティ・テクノロジー犯罪対策局(CSTCB)は2023年5月27日に「CyberDefender Metaverse」と呼ばれるプラットフォームを立ち上げて、Web3やメタバースに関連する脅威や危険性を一般市民に伝えるためのイベントを開催したことを発表しました。

今回開催されたオンラインイベントは「Exploring the Metaverse」と呼ばれるものであり、新しいテクノロジー犯罪についての理解を深めるための取り組みが実施されたことが報告されています。

公式発表では『参加者はメタバースの世界を自由に探索してメタバースに関する知見を深め、デジタル時代における今後の課題に備えることができる』と説明されており、5月中旬のベータ版テストが開始されて以降は350人以上の一般来場者が同プラットフォームを利用しているとも報告されています。

(画像:CSTCB)

CSTCBのイップ・チュックユ首席監察官は『サイバー空間における全ての犯罪はメタバース空間でも起こり得る』と強調しており、サイバー犯罪者に仮想通貨ウォレットなどが狙われる可能性があることなどを説明しています。

投資詐欺・システムへの不正アクセス・窃盗・性犯罪など、サイバー空間で起こる全ての犯罪はメタバースでも起こる可能性があります。

Web3における分散化の性質やバーチャル資産の使用によって、サイバー犯罪者がエンドポイントデバイス・仮想資産ウォレット・スマートコントラクトを標的にする可能性が高まるかもしれません。

Web3関連の理解を深めてサイバー犯罪に対処

CSTCBの発表によると「香港では2022年に336件の暗号資産関連事件が発生し、17億ドルの損失が記録された」とのことで、「2023年第1四半期には663件の暗号資産関連事件が発生して、5億7,000万ドルの損失が出た」とも報告されています。

これらの事件の多くは”暗号資産投資”に関するもので、犯罪者は仮想通貨に関する知識を持たない一般市民をターゲットにして実在しない投資活動に誘い込み、大きな金銭的損失と社会的影響を与えたと説明されています。

今回立ち上げられた「CyberDefender Metaverse」のプラットフォームはこのような状況を踏まえた上で構築されたもので、様々なテーマの教育活動を継続して10代の人々の意識を高めると共に、デジタル時代の機械をつかむための準備を整えていくと説明されています。

CSTCB発表