Zeusの最新版アップデートを非承認
ビットコイン(BTC)のウォレットアプリ「Zeus」の最新バージョンとなる「Zeus 0.7.6」がApple社の審査プロセスで認可されなくなったことが明らかになりました。
Zeusの創設者であるEvan Kaloudis氏は2023年6月14日のツイートでこのことを報告しており、Apple社から提示された「アプリ掲載が認められない理由」についての画像も投稿されています。
Zeus v0.7.6はAppleによって拒否されました。
最新版アプリが拒否された理由は?
Apple社は最新版のZeusアプリが許可されなかった理由について『Zeus v0.7.6は仮想通貨の送金を容易にする機能を提供しているが、それに対応する取引所や認可された金融機関がどの企業であるかが提出されていない』と指摘しています。
また、この問題を解決する方法については『現在アプリが提供されている全ての地域で、仮想通貨取引機能を備えたアプリを提供するために必要なライセンスと許可を得ていることを証明する文書の証拠を提出しなければならない』と説明されています。
今回指摘されている内容は「Zeusは仮想通貨の送金・取引機能を提供するために必要なライセンス資料などを提出していない」といった内容となっていますが、Zeusは一般的なオープンソースの自己管理型ウォレットであるため、コミュニティでは今回の措置に困惑する声が多数あがっています。
Evan Kaloudis氏によると、今回のアップデートは送金機能を追加するような内容ではなく、BTCの売買機能も提供されていないとされているため、Apple社側の審査基準が厳しくなった可能性もあると考えられますが、そうだった場合には今後他の自己管理型ウォレットにも同様の措置が取られる可能性もあるため、今後の動向には注目しておく必要があると考えられます。
DamusのBTC投げ銭機能にも警告
Apple社に関しては、今月13日にビットコインの投げ銭機能を搭載した分散型SNS「Damus」に対してアプリ削除の警告が行われたことも報告されています。
「Damus」に対する警告では、同アプリで提供されていたBTC投げ銭機能「Zaps」についての指摘がなされており、『ユーザーの投稿に対するBTC投げ銭は”デジタルコンテンツの販売”に該当する可能性があるため、投稿欄にあるZapsボタンは削除しなければならない』ということが説明されていました。
このようなApple社の対応に対しては「BTC投げ銭はフィードバックの1つだ」といった反論がなされており、Zeusの件についても「自己管理型ウォレットは許可されるべき」との意見が出ていますが、Apple社の姿勢が変わらなかった場合には他のアプリも削除される可能性があるため警戒が必要です。
BTC投げ銭機能も認められず