国連機関の職員にブロックチェーン関連の教育を
アルゴランド(Algorand/ALGO)を支える非営利組織「アルゴランド財団」は2023年11月30日に、国連開発計画(UNDP)と提携して「アルゴランド・ブロックチェーン・アカデミー」を立ち上げることを発表しました。
国連開発計画(UNDP)とは、貧困・格差・気候変動といった不公正をなくすための取り組みを行なっている国連の主要機関であり、人間と地球のために総合的かつ恒久的な解決策を構築するために、様々な専門家や連携機関からなる幅広いネットワークを通じて170か国で支援を行っています。
アルゴランド・ブロックチェーン・アカデミーは、UNDPスタッフに”ブロックチェーン技術の応用”に関する知識と洞察を提供することを目的として立ち上げられるとのことで、170カ国以上・2万2000人以上の国連職員がアカデミーを利用できるようになると説明されています。
アカデミーは2023年に発足する予定で、これによってUNDPなどの国連機関の職員はブロックチェーン技術とその持続可能な開発への実用的な応用に関する教育と訓練を受けることができるようになります。
カリキュラムの内容について
カリキュラムは「講義・ワークショップ・実習」で構成され、以下の4点に焦点を当てたプログラムが提供される予定となっています。
- 金融包摂
社会から疎外されたコミュニティに金融サービスを拡大するためのブロックチェーン活用を探る - サプライチェーンの透明化
サプライチェーンの透明性を高め、児童労働などの問題に対処し、持続可能な調達を促進する - 現実世界の資産のトークン化
より幅広い投資家がアクセスできるようにするために現実世界資産の部分的な所有を可能にする - デジタルID
社会的・金融的包摂を支援する、安全で普遍的なデジタルIDソリューションの開発
なお、アルゴランド・ブロックチェーン・アカデミーのベータ版は2024年第1四半期に開始され、全世界のスタッフに行き渡るよう年間を通じて展開される予定だと説明されています。
国連開発計画のオルタナティブ金融と低炭素開発の専門家であるロバート・パシッコ氏と、アルゴランド財団の教育・インクルージョン部門責任者であるドーロ・ウンガー・リー氏は、今回の提携について次のようにコメントしています。
【国連開発計画:ロバート・パシッコ氏】
アルゴランド・ブロックチェーン・アカデミーは、ブロックチェーン技術を使って複雑な世界的課題に対処するために必要なツールを私たちのチームに装備させるのに役立つでしょう。アルゴランド財団とそのエコシステムの主要メンバーの信頼性と専門知識を活用することで、世界中の国連の実務者をスキルアップし、力を与え、鼓舞することができることをうれしく思います
【アルゴランド財団:ドーロ・ウンガー・リー氏】
UNDPとパートナーシップを組み、社会をより良くするためのイノベーションとテクノロジーを推進できることを嬉しく思います。私たちは、この教育とツールのイニシアチブを、多くの分野における持続可能な開発目標の達成を支援するために、ブロックチェーンの実用的で現場でのユースケースを特定し、提供するための重要な第一歩と考えています。
なお、仮想通貨ALGOは日本国内の暗号資産取引所にも上場しており、現在は「DMMビットコイン」と「バイナンスジャパン」で取引することが可能となっています。
こちらの記事もあわせてどうぞ