「JPEGをブロックチェーン上に保存すべき」と指摘
イーロン・マスク氏は2023年12月27日のポストでNFTの問題点を指摘するコメントを投稿し、インスクリプション(碑文)のような「JPEGファイル(画像ファイル)をブロックチェーン上に保存する仕組み」を採用すべきとの考えを語りました。
今回のコメントはNFTに関する一連の会話の中で語られたもので、最初は『NFTをまだ覚えている人はいるだろうか?』という投稿に対して別のユーザーが『NFTは所有していないデータへのウェブリンクだ』とコメント、マスク氏はこれに同意する形で『せめてJPEGをブロックチェーンにエンコードすべき』と語っています。
NFTは「単なるJPEGへのURL」にすぎない
イーロン・マスク氏がこのような考えを語ったのは今回が初めてではなく、ジョー・ローガン氏のポッドキャストに出演した際にも『NFTはブロックチェーン上にあるわけではなく、単なるJPEGへのURLなのだから、少なくともブロックチェーンにエンコードすべきだと思う』との考えが語られています。
【Will氏の投稿】
イーロン・マスクさん、あなたが語ったのは「Bitcoin ordinals」そのものですね。Bitcoin ordinalsは、地球上で最も安全なオープンソースの通貨ネットワークに、画像/テキストの碑文を直接書き込みます。現在、ビットコインのブロックチェーン上にはこのような碑文が3,800万個あります。【イーロン・マスク氏の動画内発言】
でも、NFTっておかしなことに実際にはブロックチェーン上にあるわけじゃなくて、ただのJPEGへのURLなんだよね。だから少なくともJPEGをブロックチェーンにエンコードすべきだと思うんだ。だって、もしその画像を保管している企業が倒産したら、もうその画像を持っていないことになっちゃうんだから。
インスクリプション(碑文)とは?
インスクリプション(碑文)とは、ビットコインの最小単位である「satoshi」に通し番号をつけてテキスト・画像・動画・音声などを直接刻む形で発行されるトークンのことであり、「Ordinals(序数)」と呼ばれるプロトコルを用いて実現されています。
ビットコインのインスクリプションは「BRC-20トークン」や「ビットコインNFT」とも呼ばれており、今年11月には大手暗号資産取引所「BINANCE」に上場したことなどでも注目を集めていました。
Ordinalsに対しては取引手数料高騰などの問題から批判的な意見も出ていますが、インスクリプションのような「画像などのデータをブロックチェーン上に直接刻む形式のトークン」はここ最近で急速に注目度を増してきているため、今後はこのような種類のトークン・NFTがさらに増加していく可能性があると予想されます。