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イーサリアム大型アップグレード「Dencun」とは?内容・メリット・実装日など

Dencun(デンクン)とは?

Dencun(デンクン)とは、イーサリアムで2024年3月13日に実装された実行層とコンセンサス層の大型アップグレードの名称であり、「Cancun-Deneb」としても知られています。

Cancun(カンクン)は実行層のアップグレード、Deneb(デネブ)はコンセンサス層のアップグレードを指すものであり、両アップグレードが同時に実行されることから「Dencun」という名称が付けられています。

Dencunアップグレードの主な目的は「ブロックチェーンのスケーラビリティ・効率・セキュリティを向上させること」で、レイヤー2(L2)からレイヤー1(L2)へのデータ転送にかかるトランザクションコストを削減することによって、L2のトランザクション手数料を大幅に削減できるという点でも注目を集めています。

この大型アップグレードは元々2023年末に予定されていましたが、その後に延期が決定し、2024年3月13日にメインネットでの実装が完了しました。

Dencunアップグレードの内容

Dencun(デンクン)のアップグレードには複数のイーサリアム改善提案(EIP)が含まれており、代表的なものとしては「EIP-4844:プロトダンクシャーディング」が挙げられます。

プロトダンクシャーディングとは、ダンクシャーディングと呼ばれる技術アップグレードに向けた中間ステップとなるもので、どちらも「L2でのトランザクションを可能な限り安価にすること」を目的としています。

ダンクシャーディングによって、L2ロールアップネットワークは「BLOB」と呼ばれる新しい形式を使用して特定のトランザクションデータを一時的に保存できるようになり、ユーザーのL2ロールアップ使用量を大幅に削減することができると説明されています。

イーサリアムのL2には「ArbitrumOptimism・zkSync・Base」などといった様々なものが存在しますが、ダンクシャーディングではこれらのL2ソリューションの取引手数料を最大100分の1まで削減できるとも伝えられています。

Dencunアップグレードで実装されるイーサリアム改善提案(EIP)には以下のようなものがあると報告されています。

Dencunアップグレードの主な利点

Dencunアップグレードがもたらす主なメリットとしては以下のようなものが挙げられています。

Dencun(デンクン)の実装日

Dencun(デンクン)は2024年3月13日にメインネットでの実装が完了しました。イーサリアムのテストネットには「Goerli・Sepolia・Holesky」などの種類がありますが、それぞれのテストネット・メインネットにおけるDencunアップグレードの実装日については以下のように報告されています(※2024年3月13日時点の情報に基づく)。

ネットワーク 実施日(日本時間)
Goerli(ゴエリ) 2024年1月17日実装完了(報告
Sepolia(セポリア) 2024年1月31日実装完了(報告
Holesky(ホルスキー) 2024年2月7日実装完了(報告
メインネット 2024年3月13日実装完了(報告

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