コミュニティコインの選定基準を発表
アバランチ(Avalanche/AVAX)の運営・開発を支援するアバランチ財団は2024年1月23日に、コミュニティを支援する目的で開始された「Culture Catalyst」の詳細を発表しました。
Culture Catalystは、ミームコインやNFTなどのコミュニティによって作成された「コミュニティコイン」を購入することによって、Avalancheコミュニティの活性化を図る取り組みです。
アバランチ財団は昨年末に「Culture Catalystを通じてAvalanche基盤のミームコインを購入していく計画」を発表しており、発表後には複数のミームコイン価格が高騰していましたが、今回は「Culture Catalystにおけるコミュニティコインの選定基準」が発表されています。
なお、選定基準公開の目的としては「アバランチ財団の価値観を明確にして、コミュニティに方向性を示すこと」が挙げられており、「基準を満たしているからといって、財団がそのコインを支援するという意味ではない」とも説明されています。
この選定基準は今後さらに変更される可能性があるとのことですが、発表時点における選定基準については以下のような説明が行われています。
公正なローンチ
公正かつ平等な環境でローンチされたことを保証するために、コミュニティコインは以下のメカニズムを採用してローンチされるべきである。
- コミュニティトークンのコントラクトの所有権が放棄されている
- 初期の流動性がバーンされるか、適切にロックされている
- 初期の大口投資家(クジラ)による市場支配から保護するために、アドレスごとの購入制限などの対策が取られている
- チームへの割り当てがない
スナイパーボット対策
コミュニティコイン開発者には、トークン公開時に急激な価格変動を利用して利益を得ようとする「スナイパーボット」のリスクを軽減するための予防措置を講じることを奨励する。
この予防措置には、以下の条件を満たしたユーザーをホワイトリスト登録するような優遇措置が含まれる場合がある。
- 認定済みの「Avalanche NFT」を保有している
- Avvyドメイン(.avax)を所有している
- 人気のアバランチDAppsで最近やり取りを行なっている
- Avalancheサブネット上で直近のアクティビティがある
- 仮想通貨AVAXを大量に保有している
- 財団が適用可能かつ関連性があると判断する追加基準を満たしている
安全性
コミュニティコインは、開発プロセスのあらゆる段階で最善の手法を実践すべき。
- コントラクトは検証済みである必要がある
- チームがコントラクトを監査する場合には、専門家・コミュニティ・広く受け入れられているものを使用すべき
- コントラクト作成者のアドレスはコミュニティによるデューデリジェンスを経ている必要がある
- DexScreenerのような自動化ツールを使用し、問題がないことを報告する必要がある。
保有者・流動性・時価総額・取引高など
- コミュニティコインと判断されるためには、多くのユーザーによって広く保有されている必要がある
- 一部の大口投資家(クジラ)がコイン供給量の大部分を所有すべきではない
- トークン保有者が簡単にコインを売買できるだけの流動性を確保するため、ローンチ時に「ロックされた流動性プール」や「透明な流動性管理」などの措置を採用する必要がある
- 高い流動性を確保するために、大規模な初期流動性プールを重視し、流動性供給者(LP)にインセンティブを提供すべき
- コインを理解できるだけの時間をコミュニティに提供するために、少なくとも一定期間はコインが存在している必要がある
- 強固なコミュニティの関与によって裏付けられた持続的な時価総額を維持し、市場での存在感を維持する必要がある
- 様々なユーザーによる毎日の取引高などの指標で、コミュニティから関心を集めていることが証明されているべき
- コミュニティトークンは「Avalancheのエコシステム内でのみ」存在すべき
2024年1月時点における具体的な数値基準
2024年1月時点における、具体的な数値基準は以下の通り。
- コイン保有者が最低2,000人以上
- 上位100人の保有シェアが総供給量の60%未満
- 最低20万ドル相当以上の流動性を確保
- 50以上の流動性プロバイダーが必要
- 少なくとも1か月存在している必要がある
- 時価総額が100万ドル相当以上ある
- 2週間にわたって「1日平均10万ドル以上の取引量」を記録
アバランチ財団が発表したコミュニティコインの適格基準フレームワークは「こちらのページ」で確認することができます。
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