2月8日に「クローバック機能」実装予定
仮想通貨XRPの分散型台帳であるXRP Ledger(XRPL)で、クローバック(Clawback)と呼ばれる新しい機能が実装されることが明らかになりました。
クローバック(Clawback)の実装については、実際に機能を実装するかどうかの投票が行われていましたが、この提案の投票結果は「賛成33:反対2」で、94.29%の賛成票を獲得して実装が決定したと報告されています。
XRPSCANのデータによると、クローバック機能は日本時間2024年2月8日23時32分頃に実装される予定だとされています。
XRPLのクローバック機能とは?
クローバック(Clawback)機能とは、発行者が発行済みトークンを他の口座から回収できるようにする機能のことを指します。
XRP Ledgerの公式説明によると「規制上の理由から、トークン発行者はトークンが配布された後でもトークンを回収できる能力を有していなければならない」とのことで、クローバック機能を利用すれば違法口座にトークンが送られた場合でも、配布後に対象トークンを取り返すことができると説明されています。
具体的には、トークン発行者が発行アカウントで「クローバック許可」のフラグを有効化した場合にのみ、トークンを回収できるようになるとのことで、既に発行されているトークンでこのフラグを有効化することはできないとも説明されています。
なお、回収できるのは「自分のアカウントで作成された発行済みトークンのみ」であり、この方法でXRPを取り戻すことはできないとのことです。
クローバック機能の利点と懸念点
クローバック機能を利用すると、ハッキングなどで仮想通貨が盗まれた際などにその仮想通貨を回収できるようになり、突然の規制変更などで問題が発生した場合にも柔軟に対応できるようになると期待されています。
しかし、その一方では中央集権的な性質に対する懸念も出ており、「クローバック機能が悪用されるリスク」や「XRPLの複雑化によるユーザーの混乱」などが懸念点として挙げられています。
技術悪用などに対する懸念はあるものの、クローバック機能が正しく利用されれば、各国で変化する仮想通貨規制にも対応することが可能で、盗難被害に遭った際にも資産を回収できる可能性が高まるため、信頼性の向上につながると期待されています。
今回の機能実装によって、今後はXRPLやクローバック機能を活用した様々なトークンが登場する可能性もあると予想されるため、今後の続報や新たな発表にも注目です。
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