短時間で2度の停止報告
TON(The Open Network)が数時間にわたって停止しダウンタイムが発生したと、公式のX(Twitter)アカウントが2024年8月28日に公表しました。
TONは、2018年にテレグラムの開発者が中心となって開発されたブロックチェーンです。ICOで2,000億円以上の資金を集めることに成功しましたが、規制などの影響を受けて返金を行いました。
以降、テレグラムはTONと距離を置いていましたが、コミュニティでTONの開発が続いています。近年ではテレグラムとTONが一部で統合を行うなど、距離を縮めつつあります。
今回TONが停止したとXにて公表されたのは、日本時間2024年8月28日午後1時と8月29日午前2時です。
異常な負荷で1度目の停止
28日の停止ではブロックチェーンに対して異常な負荷がかかっていることから、複数のバリデーターに問題が発生しました。結果としてコンセンサスが失われ、ブロックチェーンが停止しました。その後、数時間程度でトランザクションの処理が再開しています。
TONブロックチェーンでは現在、異常な負荷がかかっていることからブロックの生成を停止しています。複数のバリデーターがデータベースから古いトランザクションを消去できず、コンセンサスが失われました。十分な数のバリデーターが再起動することで、復旧する見通しです。
DOGSによる負荷で2度目の停止
しかし、29日深夜には再度ブロックチェーンの停止が公表されました。この時には「DOGS」というミームコインの発行によって負荷が発生し、ブロックチェーンが停止しました。
TONでさらなる問題が発生しました。DOGSトークンのミント(発行)によって負荷が発生していることで、ブロックの生成に問題が発生しました。現在問題に取り組んでいます。ユーザーの仮想通貨にリスクはありません。
現在は正常に機能中
2024年8月29日時点で、バリデーターの再起動を行いブロックチェーンは正常に機能しています。
DOGSはTONベースのミームコインで、テレグラムの利用者に対して使用歴などに応じて広範囲にトークンを配布していました。8月26日からDOGSのオンチェーンでの引き出しがスタートして以降、TONのアドレス数は急増しています。
TONScanを参考にすると、25日時点で約5,130万だったアドレス数は、28日には5,400万以上に増加しました。数日の間に、200万以上のアドレスが増加したと見られます。
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執筆・翻訳:BITTIMES 編集部
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