Mt.Gox元CEOが仮想通貨取引所を発表
マウントゴックス(Mt.Gox)の元CEOであるマーク・カルプレス氏は2024年8月31日に、安全性と透明性を重視した新しい仮想通貨取引所である「EllipX」の設立を発表しました。
この仮想通貨取引所はまだ正式リリースされておらず、現在は待機リストへの登録のみが可能な状態となっているものの、複数メディアの報道では「2024年9月中にヨーロッパでローンチされる可能性がある」とも報告されています。
マーク・カルプレス氏は31日の長文ポストで「EllipXの設立」を報告しており、「仮想通貨を誰でも安全に使える便利なものにするためにはまだ多くの作業が必要となるが、マウントゴックスの弁済が始まった今、私が行動を起こす時が来たと信じている」と語っています。
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仮想通貨取引所EllipXとは?
EllipXは、2024年4月にポーランドで設立された仮想通貨取引プラットフォームであり、公式サイトには「ビットコイン・イーサリアム・その他のデジタル資産を簡単に売買できる高速かつ安全な仮想通貨交換プラットフォーム」と記載されています。
同取引所は「仮想通貨の採用を促進するデジタル資産取引サービスと投資ソリューションを提供すること」を使命に掲げているとのことで、「専門家向けに設計された高度な機能を備えた高速かつ安全な仮想通貨取引体験を提供する」と説明されています。
マウントゴックスと聞くと安全性が気になるところですが、EllipXは最高基準のセキュリティを実装しているとのことで、ユーザーの資産は取引実行で複数人からの署名が必要となる「マルチシグウォレット」でオフライン管理されると記載されています。
なお、ユーザー資産を送金する際には、マスターキーと6つのハードウェアセキュリティモジュール(HSM)のアクティベーションが必要になるとのことです。
MtGoxNFTのエアドロップなども実施
マーク・カルプレス氏は今回の発表の中で、2010年〜2014年までの期間にマウントゴックスを利用していた全ての顧客に「MtGoxNFT」のエアドロップ(無料配布)を受けるための権利を提供するということも報告しています。
MtGoxNFTを保有している人々は、新しい仮想通貨取引所である「EllipX」で取引手数料の特別割引を受けることができるとのことで、詳細は後日発表すると説明されています。
また、以前発表されていた「Ungox」は独立した非営利団体として立ち上げられるとのことで、様々な取引所や仮想通貨プロジェクトの違いと、それらに伴うリスクを理解しやすくするための取り組みを行うとされています。
さらに、分散化された多者間計算(MPC)技術を活用したウォレットである「EllipX Wallet」も発表されていて、このウォレットは銀行アプリと同じくらい簡単にセットアップすることが可能で、秘密鍵を紙に書いて保管する必要がなくなり、仮想通貨を自分自身で管理できると説明されています。
EllipXの詳細は現時点で不明であるものの、現在は公式サイト・公式ブログ・公式Xアカウントも公開されているため、今後の新たな発表には注目が集まっています。
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執筆・翻訳:BITTIMES 編集部
サムネイル画像:EllipX公式サイトから