仮想通貨EIGEN、上場ラッシュでTOP100にランクイン
イーサリアム(ETH)のリステーキングプロトコルEigenLayer(アイゲンレイヤー)のネイティブトークンである「EIGEN」の取引が2024年10月1日に主要取引所で開始され、仮想通貨の時価総額ランキングTOP100にランクインしたとして注目を集めています。
EIGENは2024年5月にエアドロップされたEigenLayerの独自トークンで、2024年10月まではトークン移動ができないロックされた状態となっていましたが、今月1日にはEIGENのロックが解除されて、暗号資産取引所でもEIGENの取引サービスが開始されています。
このトークンは10月1日に以下のような多数の大手暗号資産取引所に上場しているため、主要取引所への大規模上場という点でも注目を集めています。
- BINANCE(バイナンス)
- Coinbase(コインベース)
- Bybit(バイビット)
- Bitget(ビットゲット)
- Kraken(クラーケン)
- OKX(オーケーエックス)
- HTX(エイチティーエックス)
- KuCoin(クーコイン)
- Gate.io(ゲート)
- MEXC(エムイーエックスシー)
- Bitfinex(ビットフィネックス)
記事執筆時点におけるEIGEN価格は3.88ドル(約559円)で、時価総額は約7億2,300万ドル(約1,040億円)、仮想通貨の時価総額ランキングでは91位にランクインしています。
アイゲンレイヤー(EigenLayer/EIGEN)とは?
アイゲンレイヤー(EigenLayer/EIGEN)は、イーサリアムのエコシステム上で「リステーキング」と呼ばれるサービスを展開するプロトコルであり、イーサリアムの分散性を他プロジェクトに提供できるようにして、セキュリティを強化しつつユーザーに追加の報酬をもたらす仕組みを提供しています。
リステーキングとは、すでにステーキングされている暗号資産を再利用して、他のブロックチェーンプロトコルやサービスのセキュリティをサポートすることによって、追加の報酬を得る仕組みのことを指します。
ETHやリキッドステーキングトークン(LST)をステーキングしているユーザーは、EigenLayerを利用することによってETHやLSTをリステーキングして、他のアプリケーションのセキュリティ向上に貢献しながら追加報酬を得ることができます。
プルーフ・オブ・ステーク(PoS)を採用しているイーサリアムなどのブロックチェーンでは「ステーキングされている仮想通貨の合計金額」がセキュリティに繋がるため、EigenLayerは膨大なステーキング額を有するイーサリアムのセキュリティを他プロジェクトに分け与えることによって、新しいネットワークのセキュリティを強化できるようにしています。
EigenLayerのホワイトペーパーには「アクティブ検証サービス(AVS)、オペレーター、デリゲーション」などの言葉が登場しますが、これらを理解するとEigenLayerの基本的な仕組みがよりわかりやすくなります。AVS・オペレーター・デリゲーションの概要は以下の通りです。
- アクティブ検証サービス(AVS)
アクティブ検証サービス(AVS)は、EigenLayerのプロトコル上で構築されたサービス。イーサリアムのステーカーが提供する共有セキュリティを利用してネットワーク上のセキュリティを向上させている。 - オペレーター
オペレーターは、EigenLayer上で構築されたAVSソフトウェアを実行する存在。ステーカーが自分にETHやLSTをデリゲートできるようにして、複数のサービスのセキュリティに貢献する役割を持つ。 - デリゲーション
デリゲーションは、ステーカーが自分のステーキング資産(ETHやLST)をオペレーターに委任するプロセスのこと。オペレーターに委任されたステークは、複数のAVSのセキュリティに割り当てられる。
EigenLayerは、新しいプロジェクトやサービスのセキュリティを強化しながらステーカーに追加の報酬をもたらす革新的なプロトコルとして注目されており、DAppsの発展や信頼性・拡張性の向上にも繋がると期待されているため、今後の動向には注目が集まっています。
EigenLayerの詳細は「公式サイト」や「ホワイトペーパー」から確認することが可能です。
※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=144.05円)
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執筆・翻訳:BITTIMES 編集部
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