ビットコインを押し上げる2つの法則
『金持ち父さん貧乏父さん』を執筆したことで知られるロバート・キヨサキ氏は2025年1月25日、自身のX(旧Twitter)アカウントで、ビットコイン(BTC)の米ドルに対する優位性について言及しました。
キヨサキ氏は、ビットコインの成長を2つの経済学の法則「グレシャムの法則」「メトカーフの法則」を用いて見解を述べています。
ビットコインに力を与える2つの法則
(中略)
グレシャムの法則
グレシャムの法則は、16世紀のイギリス人商人トーマス・グレシャムに由来する経済学の法則で「悪貨は良貨を駆逐する」という表現で知られています。この法則は、品質の悪い通貨(悪貨)が品質の良い通貨(良貨)を市場から駆逐する現象を指します。
キヨサキ氏は過去において、金や銀といった「良貨」が、信頼性の低い米ドル(悪貨)の影響で市場から隠されてきたと指摘しています。
しかし現在、ビットコインという新しい「良貨」が台頭してきていることで、金や銀とともに、信頼を失いつつある米ドルに対抗する動きが広がっているとの見解を示しています。
この現象はグレシャムの法則の逆転ともいえ、人々がビットコインの分散性や価値保存手段としての特性に注目し、信頼を寄せていることが背景にあると考えられます。
メトカーフの法則
メトカーフの法則は、イーサネットの発明者であるロバート・メトカーフによって提唱された「ネットワークの価値」に関する法則です。
ネットワークの価値は、そのネットワークに接続している参加者の数の二乗に比例するというもので、現代ではインターネットやSNS、さらには経済活動全般においても適用される概念として広く知られています。
キヨサキ氏の投稿では、大手ハンバーガーチェーン「マクドナルド(McDonald’s)」が例に挙げられており「ネットワーク(フランチャイズ)が構築されているため、小さな個人経営の店よりもはるかに大きな影響力を持っている」と指摘しています。
同氏はこの考えをビットコインに結びつけ「ユーザーが増えて利用者が増加することでネットワークが拡大し、その結果、他の通貨、特に米ドルに対して強力な存在になる」との見識を示しています。
米ドルの信頼低下が仮想通貨市場に与える影響
キヨサキ氏はこれまでに、インフレ率の上昇と過剰な紙幣発行が米ドルの価値を損なっていると指摘しており、その結果、投資家が金や銀、ビットコインのような資産に注目していると述べています。
https://coinpost.jp/?p=530631
同氏は、金や銀、そしてビットコインを保有することが、現在の不確実な経済環境において資産を守る手段であるとの考えも示しており、特にビットコインは、中央集権的な管理を受けないデジタル資産として、価値保存の手段としての関心が高まっています。
最近では、トランプ大統領が「ビットコイン準備金・仮想通貨諮問委員会・中央銀行デジタル通貨(CBDC)の禁止」などに関する内容を含む大統領令に署名するなど、仮想通貨にまつわるポジティブな動きも多く見られるため、今後の発展に大きな期待が寄せられています。
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執筆・翻訳:BITTIMES 編集部
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