DeepSeekの偽トークンが登場
DEX(分散型取引所)のデータを追跡するDEXSCREENERによると、1月27日にDeepSeekをテーマにしたトークンが一時5,000万ドル(約77億円)の時価総額に達したことが分かりました。
非公式のDeepSeekトークンは1月4日に作成され、ローンチ当初はほとんど取引されていませんでした。その後、高性能・低コストのAI(人工知能)として知られるDeepSeekが話題になると、同トークンの価格も上昇しました。
DEXSCREENERによると、1月26日に10万ドル(1,500万円)前後だった時価総額は、1月27日には一時5,000万ドルに達しました。その後、大幅に下落し、1月29日時点で約150万ドル(約2.3億円)の時価総額を記録しています。
DeepSeekをテーマにした類似のトークンは他にも確認されており、時価総額が一時3,000万ドル(約46億円)に到達したものも存在しています。
一方で、DeepSeekはX(Twitter)を通じて「独自の仮想通貨は発行していません」と過去にコメントし、詐欺行為などに対して注意喚起を行っています。
DeepSeekは仮想通貨を発行していません。現在、Xのプラットフォームには公式アカウントが1つだけ存在します。他のアカウントを通じて連絡することはありません。詐欺の可能性には十分ご注意ください。
DeepSeekは現在、米国App Storeの無料アプリランキングで、ChatGPTなどを抑えて1位に位置しています。
$TRUMPローンチ以降、悪意のあるプロジェクトが増加
トランプ大統領が今月17日に公式ミームコイン「$TRUMP」をローンチした際にも似たような動向が見られました。
オンチェーンセキュリティプラットフォームのBlockaidによると、$TRUMPのローンチ日に、類似の名称を使用するトランプ関連のトークンは200%以上増加しました。その多くは、投資家の誤解を招くためにローンチされたと指摘しています。
$TRUMPがローンチされた翌日以降には、トランプ関連の名称を使用する悪意のあるdAppも、14倍増加しました。
Blockaidは、このようなdAppを使用すると、資金が流出する可能性があると指摘しています。また、$TRUMPのように仮想通貨業界で話題になるトピックは投資家のみならず、詐欺師も注目していると述べました。
※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=155.3円)
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Source:DEXSCREENERレポート
執筆・翻訳:BITTIMES 編集部
サムネイル:Shutterstockのライセンス許諾により使用