日本最大級の仮想通貨取引所 coincheck(コインチェック)の名前が、金融庁が発表している仮想通貨交換事業者一覧に、未だに上がってきていません。
以前、金融庁が仮想通貨交換事業者を発表しましたが、それから日にちがある程度経っても、コインチェック登録の一報が
すでにその他の国内大手取引所である、bitFlyer と Zaif は登録を完了しています。
なぜ、同じ国内最大手取引所であるはずのコインチェックのみ、仮想通貨交換事業者の登録が遅れているのでしょうか?
今回は、その原因について深く考察していきたいと思います。
コインチェックが仮想通貨交換事業者の登録できない理由
金融庁は「 19社に関しては継続審査中」と発表しています。
おそらく、この審査中の事業者の中にコインチェックも含まれていると考えられますが、まだ審査が下りない理由としては、
コインチェックが取り扱いを行なっている匿名暗号通貨の Monero(モネロ)・DASH(ダッシュ)・Zcash(ゼットキャッシュ)の取り扱いについて、金融庁がなかなかがOKを出さないことが原因だと考えられます。
匿名通貨である Monero・DASH・Zcash は、「誰が誰にいくら送金したのか?」という情報が、絶対に分からない暗号通貨です。
これは金融庁が「資産がどこにあるのかを追いかけることができない」ということを表しており、脱税やマネーロンダリングにつながる可能性が高いことを意味しています。
ビットコインなどの通常の暗号通貨であれば、取引所の取引データを確認すれば、脱税などを追跡・調べることは比較的簡単にできます。
しかし、匿名通貨であるこの 3つに関しては不可能です。
特に Zcash は、反社会的組織のマネーロンダリングにも使用されているという噂も実際にあります。
こうした、匿名通貨のリスクを考慮して、金融庁はコインチェックの事業者登録を渋っているのではないかと考えられます。
現在、水面下ではコインチェックと金融庁の交渉が続いているのではないでしょうか。
しかし、上記のリスクから金融庁が折れることはないと考えれられますので、このまま話が平行線を辿れば、コインチェックの取り扱い通貨が減ることも視野にしれた方がいいかもしれません。
また、話は変わりますが、第 2の市場規模を誇る暗号通貨イーサリアムも今回のハードフォークで、Zcash の匿名技術を入れ込んでいますので、この流れでイーサリアムの取引き自体ができなくなる可能性もあります。
イーサリアムは、最大手の bitFlyer も採用しています。
bitFlyer の株主には大手銀行も名を連ねているので、もしかするとコインチェックは交渉のカードとして使うかもしれないですね。
どちらにしても、これらの匿名通貨の取り扱いの動向がが今後、日本の仮想通貨市場に大きな影響を与えることは間違いないと考えられます。
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