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ビットコインで宇宙旅行できる日も遠くない「Virgin Galactic」が有人飛行テストに成功


仮想通貨(暗号資産)愛好家としても知られる億万長者Richard Branson(リチャード・ブランソン)氏が手がける宇宙事業Virgin Galactic(ヴァージン・ギャラクティック)社の有人宇宙船「VSS Unity」が、宇宙空間への試験飛行に成功しました。

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Virgin Galactic(ヴァージン・ギャラクティック)とは

Virgin Galactic(ヴァージン・ギャラクティック)は、イギリスの実業家Richard Branson(リチャード・ブランソン)氏が設立した宇宙旅行ビジネスを行う会社です。

同社は年間500人の観光客を一人当たり25万ドル(約2,800万円)で宇宙へ送る計画を立てており、弾道飛行で大気圏と宇宙の境界に当たる「地上100km」を若干超える高さまで到達できるサービスの提供を予定しています。また無重力を体験できる時間はおよそ6分間になる予定であるとも伝えられています。

リチャード・ブランソン氏は、仮想通貨愛好家であることでも知られており、複数のブロックチェーン・プロジェクトの支援を行なっている他、テック企業の技術力を競うテックコンテストなども開催しています。今年開催された「Extreme Tech Challenge 2018」では、ブロックチェーンで再生可能エネルギーを有効活用している「Power Ledger(パワーレジャー)」が優勝者に選ばれています。

仮想通貨やブロックチェーンをこよなく愛しているブランソン氏は、2013年に「Virgin Galactic」でもビットコイン決済を喜んで受け入れると発表しています。

VSS Unity:高度83kmの宇宙空間に到達

ヴァージン・ギャラクティック社は、2018年12月13日に同社の有人宇宙船「SpaceShipTwo VSS Unity(スペースシップ2 ユニティ)」の試験飛行を行い、高度約83キロメートルの宇宙空間に到達したことを発表しました。同社のビジネスを通じて「一般の人々の宇宙旅行を実現する」という壮大な目標に挑んでいるブランソン氏は、公開された動画の中で涙を浮かべています。


私たちはあなたを宇宙に連れて行きます。@リチャード・ブランソン

2014年に同社が行なったテスト飛行では4回目の試験飛行中に機体が何らかの原因で爆発したことによって副操縦士が死亡するという事故が発生し、2016年12月まで飛行試験は一時中止となっていました。今回の成功はその後も諦めずに夢を追い続けたブランソン氏や「Virgin Galactic」メンバーにとって目標達成のための重要な一歩であると言えます。

アメリカの国土から人類が宇宙空間に飛び立ったのは、NASA(米航空宇宙局)が2011年にスペースシャトルの打ち上げを中止して以来初めてのことだと伝えられています。この偉業を成し遂げた有人宇宙船「VSS Unity」には、パイロット2名が搭乗しており、宇宙空間到達後も無事に帰還しています。

また米連邦航空局(FAA)は、今回の快挙を讃え「宇宙旅行時代の幕開けを告げる記念すべき日である」との声明を発表し、パイロット2名に「商用宇宙飛行士記章」を授与することを発表しています。これは宇宙空間に到達した人に送られるものであり、NASAとFAAの両方から「宇宙飛行士紀章」を受け取るのも今回が初であるとされています。

仮想通貨で「宇宙旅行」が現実に

2018年12月時点で同社の宇宙旅行を予約している人数は「600人以上」であるとされており、予約者は世界50カ国に点在していると伝えられています。ブランソン氏は以前に「商業宇宙旅行のチケット代」としても”6BTC”を受け取ったことも発表しているため、今後も宇宙旅行の決済手段としてビットコイン(BTC)が受け入れられていく可能性は非常に高いと考えられます。

ブロックチェーン技術はすでにNASAのプロジェクトなどでも使用されており、そのほかにも仮想通貨やブロックチェーン技術を活用したプロジェクトが数多く立ち上げられています。ブロックチェーンや仮想通貨が誕生したことによって、より自由に大規模なプロジェクトに挑戦することが可能になったことで宇宙旅行の商業化も現実味を帯びてきています。

世界中の人々が自由に宇宙旅行を楽しむことができる未来は、確実に近づいてきていると言えるでしょう。Virgin Galactic社のプロジェクトやRichard Branson氏が関わるブロックチェーン・プロジェクトからは今後も目が離せません。