大阪観光大学などを運営している学校法人「明浄学院」の前理事長である女性が、学校の運営資金「1億円」を流用して仮想通貨に投資したことが先日2日に明らかになりました。これにより女性が投資した銘柄にも注目が集まっていましたが、その後の報道によって「仮想通貨SWE」であることが明らかになり、一部で話題となっています。
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価格暴落で1億円は「ほぼ無価値」に
大阪府の学校法人「明浄学院」の前理事長(61)は、2018年4月に「大阪観光大学」の運営資金1億円を自分自身が取締役を務めている関連会社に振り込むように指示を出したとされています。
その同日には、関連会社の職員が実際に1億円を引き出していることが報告されており、経理書類には「仮想通貨SWE取得のため」と記されていましたが、職員には理事長から『一切口外しないように』との指示が行われていたと伝えられています。
大阪観光大学は2018年に文部科学省から約1億3,000万円の補助金を受け取っていたと報じられていたため、この報道の詳細には注目が集まっていましたが、その後の報道では「投資した仮想通貨の価格が暴落して”ほぼ無価値”になったことによって、約1億円の含み損が発生していた」ということや「明浄学院は関連会社から9,000万円の返金を受けた」と言うことも明らかにされています。
一連の報道を受けた「明浄学院」の西和彦理事長は同日2日に大阪市内で記者会見を開き『世の中をお騒がせしたことを大変申し訳なく思っている』と謝罪を行いました。なお、問題の原因となった前理事長は、一連の取引が理事会で議決がなかったことなどから法人内で問題視され、6月に理事長を辞任したと伝えられています。
仮想通貨「SWE」にも批判集まる
仮想通貨業界では、今回の報道に合わせて前理事長が投資したという「仮想通貨SWE」にも注目が集まっており、そのプロジェクトや前理事長を批判する声が多数あがっています。
実際に投資が行われた仮想通貨の正式名称は明らかにされていないものの、この”SWE”は石油関連の仮想通貨「シルバーウェーブエナジー(SWE)」のことだと考えられており、上場延期が続いていたことや、上場直後に価格が急落したこと、公式Twitterが上場後に削除されていたことなどから、詐欺である可能性を指摘する意見が出ています。
このようなことなどから、インターネット上では「大学運用資金を不正利用しただけでなく、その資金で詐欺の可能性がある仮想通貨に投資した」として前理事長などに対する批判の声が強まっています。
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