中国の習近平(しゅう きんぺい)国家主席が、イノベーション推進の中核として仮想通貨(暗号資産)の基盤技術である「ブロックチェーン」の導入に力を入れるよう指示を出したことが中国国営通信「新華社」の報道で明らかになりました。
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ブロックチェーン技術に尽力するよう指示
中国の習近平(しゅう きんぺい)国家主席は2019年10月24日に開かれた中国共産党の政治局委員会の会合で、ブロックチェーン技術の応用が新しい技術革新と産業改革において重要な役割を果たすことを強調し、ブロックチェーン関連の取り組みに力を入れていくよう指示したと伝えられています。
同氏は世界の主要国がブロックチェーン技術を「デジタル金融・IoT(モノのインターネット)・製造・サプライチェーン管理」などといった様々な分野に応用し始めていることを指摘し、中国がブロックチェーンの分野で主導的地位に就くべきだと語っています。
イノベーションのための重要な突破口としてブロックチェーン技術を採用して主な方向性を明確にし、投資を増やしながらいくつかの主要な中核技術に焦点を当て、ブロックチェーン技術とイノベーション開発を加速する必要があります。
基礎研究を強化して独自のイノベーションを強化し、ブロックチェーンの新たな分野で中国を主導的な地位につけることによって、新たな産業で優位な立ち位置をできるよう動力する必要があります。
幅広い分野にブロックチェーン活用へ
習近平氏は「データ共有の促進・ビジネスプロセスの最適化・運用コストの削減・相乗効果の効率化・信頼できるシステムの構築」などにブロックチェーン技術を活用できるとしており、特に金融分野の問題解決に活用していく方針を語りました。
より具体的な活用分野としては「教育・雇用・年金・貧困緩和・医療健康・商品偽造防止・食品安全・厚生・社会福祉・情報インフラ・スマート輸送・エネルギー・電力」などの分野をあげ、これらの分野にブロックチェーンを積極的に活用していく必要があると述べています。
また同氏は政府側の対応についても発言し、ブロックチェーン技術に関するガイダンス整備・規制の強化・セキュリティリスクの研究と分析の強化などを進めていく考えを示しました。