ドイツのビジネスチャーターおよび定期航空会社である「Hahn Air(ハーン・エア)」は、オープンソースの旅行関連プラットフォーム「Winding Tree(ワインディグツリー)」と提携して、ブロックチェーン技術を用いたチケットを発行したことを発表しました。
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Winding Treeと提携し「高額な旅行費」を削減
ドイツの航空会社である「Hahn Air(ハーン・エア)」は、ドイツの都市デュッセルドルフからルクセンブルグまでの定期便でブロックチェーンベースの搭乗券を保有している乗客を搭乗させたと伝えられています。
ブロックチェーンチケットを使用した最初の乗客は、ブロックチェーン基盤の旅行プラットフォーム「Winding Tree(LIF)」の創設者であるMaksim Izmaylov氏と、同社の最高情報責任者Dave Montali氏、およびHahn Airのセールスエンジニアリング責任者であるFrederick Nowotny氏の3名だと報告されています。
Winding Tree(LIF)は2017年に設立された非営利の旅行関連ブロックチェーンプラットフォームであり、ブロックチェーン技術を用いて情報管理を行ない、仲介者を減らして、直接的な取引ができるようにすることによって、高額な旅行費を削減しています。
このプラットフォームはオープンソースであるため、航空会社・旅行会社・流通システムなどといったすべての市場参加者は、取引を簡単に処理することができるようになります。また、プラットフォーム上で処理された取引は分散型台帳に記録されるため、変更したり改ざんしたりすることができないようになっています。
Hahn Airは「Winding Tree」のプラットフォームを使用してフライトの予約を管理しており、支払い方法としては「現金・クレジットカード・仮想通貨(ETHまたはLIFトークン)」を受け入れています。
「Winding Tree(LIF)」の創設者であるMaksim Izmaylov氏はプレスリリースの中で次のように語っています。
ブロックチェーン技術は現在、ほとんどすべてが仮想通貨ビットコインに関連付けられていますが、すべての業界やアプリケーションでも大きな可能性を秘めています。今後数十年間に渡って経済と商業のすべての分野に大きな影響を与えるでしょう。
私たちWinding Treeは、ブロックチェーン技術には「NDC(*1)」のように旅行のあり方を根本的に変える力があると信じています。幅広い知識、革新的な考え方、比類のないネットワークを備えた「Hahn Air」は私たちにとって理想的なパートナーです。
(*1)NDC:航空券の予約・発券・決済などの機能に加えて、その他の航空に関わるサービスを個別販売したり、航空とは異なる商品販売に対応する新たな通信規格
Winding Treeはすでに「ルフトハンザ・スイス航空・ニュージーランド航空・オーストリア航空・ブリュッセル・ユーロウイングス・エールフランス‐KLM」などの航空会社と提携している他、「Nordic Choice Hotels・citizenM Hotel chain・Airport Hotel Basel」などといった主要ホテルとも提携しています。