世界中のコンピューターを繋ぐという発想の元、1969年に米国防総省の研究開発部門の主導のもと開発が進められたARPNETにAT&T社のUNIXが基盤となりインターネットが誕生。
登場した当時は、今のように瞬時に送受信がされていたわけではなく、最長翌日に届くといったケースもあり、結局は電話やファックスで、受信に至ったかどうか確認しなければいけないこともあったくらいだ。こんな昔話が全くの嘘に聞こえるくらい世界は近代化し、通貨まで仮想化している時代に突入している。
目まぐるしく近代化されている中で、犯罪もそれなりに増えてきており、一昔前のクレジットカードのフィッシングの時代を通り越してきてしまっている。今ではこの仮想通貨に対するサイバーセキュリティーのあり方に注目が寄せられており、VPNと呼ばれる仮想ネットワークが重要視されている。VPNとは世界中にあるサーバーに接続することが可能なアプリケーションで、IPアドレスが特定されることなく取引所へアクセスできるという優れものなのである。
ブロックチェーン、ハッキングに対する防衛策
ブロックチェーンのハッキング防衛策は、今日明日完結する課題ではないようである。
登場当初は、今までのネットショッピングと変わらない「IDとパスワード」方式であったが、
このやり方では簡単にハッキングされてしまう。
これを防衛する策の一つとして「マルチシグ」が誕生した。マルチシグとは、複数の秘密鍵(*1)を複数の場所に保管する仕組みになっている。これを利用することによって、ハッカーが複数の端末に侵入しなければならなくなり、簡単には取引所に保管してある仮想通貨が持ち出せないというわけだ。
(*1)秘密鍵:ID やパスワードを利用して個人情報を守る鍵
しかし、この方法においても落とし罠があることも確かである。
マルチシグの落とし罠
通常マルチシグの「2 of 3」方式では3つの鍵が設定されていて、このなかの2つの鍵が一致すれば認証される。もう一つの1つは仮想取引所で保管されており、残りの2つは個人が管理するという方式である。
落とし穴はここである。
この2つの秘密鍵を個人が保有する1つの端末で管理してしまうと、この方法が無意味となってしまう。端末が1つともなってしまうと、ハッカーが侵入しやすくなってしまうからだ。その他にも取引上に保管してある残りの1つの鍵が盗まれてしまうことで、セキュリティーレベルが落ちてしまうのである。
これを防ぐためには、「コールドウォレット」を利用したさらなる対策も必要である。
2つのウォレット
ウォレットには「ホットウォレット」と「コールドウォレット」がある。
ホットウォレットとは、インターネットに常に回線が繋がれている馴染みがある方法で、通貨の売買がリアルタイムで行える、通貨保持者には使い勝手の良いものである。
取引所が提供している、アプリなどを利用して取引を行うのもこれなのだが、ハッカーが大好物の方法の1つでもある。
コールドウォレットとは、インターネットに繋がれていないUSBや書面など個別に秘密鍵を保管する方法である。これによりハッカーの侵入を防ぐことが可能ともいわれている。
ただし、紛失してしまったら最後。だれもアクセスすることができなくなってしまいます。
近代的な取引には近代的な安全対策が必要不可欠
仮想通貨と仮想ネットワークは、セットで考えてみるのが1番良いのかもしれない。
VPNを利用することで、ハッカー達が通信データを盗難することを免れることが可能なだけではなく、所在地をあやふやにすることも可能であるからである。これにより人的においてもセキュリティー対策がとれるといえてしまう。
このVPNと他の利用方法を組み合わせることで、快適に通貨の取引を行うことができるということなのである。
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