ビットコイン(BTC)を国の法定通貨として採用したエルサルバドルのナジブ・ブケレ大統領は2021年9月26日に、エルサルバドル政府が提供している仮想通貨ウォレット「Chivo」が210万人に利用されていることを明らかにしました。ブケレ大統領は『Chivoはアプリ公開から3週間たらずでエルサルバドルのどの銀行よりも多くのユーザーを獲得した』と報告しています。
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国民の約3分の1「210万人」が実際に利用
エルサルバドルのナジブ・ブケレ大統領は2021年9月26日に、エルサルバドル政府が提供している仮想通貨ウォレット「Chivo」が210万人に利用されていることを明らかにしました。
「Chivo」はビットコインような仮想通貨を保管・使用・送受金することができる無料のスマートフォン向けアプリであり、エルサルバドル政府はChivoをダウンロードした人々に30ドル(約3,300円)相当のビットコインを配布する取り組みなども実施しています。
ナジブ・ブケレ大統領によると、この210万人という数字は「アプリのダウンロード数」ではなく「アクティブユーザー数」であるとのことで『Chivoはアプリ公開から3週間たらずでエルサルバドルのどの銀行よりも多くのユーザーを獲得し、現在はエルサルバドルの全銀行の利用者数を上回る勢いで増加を続けている』と報告されています。
エルサルバドルの210万人の人々が「Chivo Wallet」を積極的に利用しています(ダウンロード数ではありません)。
Chivoは銀行ではありませんが、3週間足らずでエルサルバドルのどの銀行よりも多くのユーザーを獲得しており、現在はエルサルバドルの全銀行の合計利用者数を上回る勢いで増加を続けています。
これはすごいことです。
エルサルバドルの人口は2019年時点で約645万人だと報告されているため、現在はエルサルバドルに住む人々の約3分の1が「Chivo」を実際に利用していることになります。
ビットコインを世界で初めて自国の法定通貨の1つとして認めたエルサルバドル政府の政策には一部から批判の声も出ており、今月15日には『エルサルバドルの首都サン・サルバドルにあるプラザ・ジェラルド・バリオスに設置された仮想通貨ATM「Chivo ATM」が抗議者によって放火された』ということも報告されていましたが、今のところ同国で施行された「ビットコイン法」は好意的に受け止められていると報じられています。
仮想通貨ATMを大量導入しているエルサルバドルでは、この1ヶ月間で200台以上の仮想通貨ATMが新たに設置されているとのことで、仮想通貨ATMの設置台数ランキングでは現在「世界3位」に位置付けられているため、今後のエルサルバドルの同行にも注目が集まっています。