2022年11月に経営破綻した暗号資産取引所FTXの破産弁護士であるアンドリュー・ディードリッヒ氏が、1月31日に開かれた公聴会で「FTXは顧客への全額返済を予定しているが、取引所は再開しない」という旨の発言を行ったことが明らかになりました。
複数メディアがソースとしている公聴会のYouTube動画は現在非公開とされているものの、同弁護士は裁判官に対して「現時点では、許可されているすべての顧客および債権者の請求を全額支払うのに十分な資金があると見込んでいる」と語ったと報じられています。
しかし、FTXの取引所サービス再開に必要な資金を投資する投資家は一人もいなかったとのことで、取引所の買い手も現れていないと報告されています。
以前の報告では「FTXは取引所サービスを再開する可能性がある」と伝えられており、「FTX 2.0」の登場を期待する声も上がっていましたが、「取引所の再開は断念し、元顧客には全額返済する」と伝えられています。
なお、顧客・債権者への返済については「請求が申し立てられた日の価格」に基づいて全額が支払われるとのことで、「そのため顧客は払い戻し額が全額であるとは感じないかもしれないが、資産価値を定める上では請求申し立て日を使う必要がある」と説明されています。