2024年半減期までのカウントダウン開始
ビットコイン(BTC)で約4年に一度のタイミングで訪れる「半減期」までの残り日数が30日を切ったことが明らかになりました。
半減期とは、ビットコインのマイニングで得られる報酬額が半分になるタイミングのことであり、需要と供給のバランス変化で価格上昇に繋がる可能性があることから「仮想通貨業界の重要イベントの1つ」として注目されています。
ビットコインのブロック生成時間は変化するため、半減期の到来時間を正確に予測することはできないものの、第4回目となる2024年の半減期は4月中旬頃に訪れると予想されていて、半減期カウントダウンサイトでも「残り30日を切ったこと」が報告されています。
次の半減期はビットコインのブロック高が「#840,000」に到達する2024年4月20日頃に訪れる予定で、これによってマイニング報酬は現在の「6.25 BTC」から「3.125 BTC」に削減されることになっています。
半減期はその後も約4年間隔で続く予定で、2140年頃にはビットコインの発行上限である「2,100万BTC」が全て採掘され、BTCの新規発行が止まると予測されています。
半減期の詳細はこちら
米Coinbaseの半減期レポート
ビットコインの半減期については、米国の大手暗号資産取引所Coinbase(コインベース)からも機関投資家向けレポートが公開されており、「ビットコインの上昇傾向が半減期後まで続くと推測するのは簡単だが、BTC価格は半減期以外の要因にも影響を受けるため、投資家はそのような要因も考慮すべき」との考えが語られています。
過去3回の半減期の比較
Coinbaseのレポートでは「2012年11月、2016年7月、2020年5月」に訪れた過去3回の半減期で、価格上昇率やBTCの値動きに大きな違いがあったことが示されています。
最初の半減期では「半減期前の6ヶ月間で139%上昇した後、半減期後の6ヶ月間で923%急騰する」という動きがみられたと報告されています。
しかし、2回目の半減期では上昇率が大きく下がったとのことで「半減期前の6ヶ月間で46%上昇した後、半減期後の6ヶ月間で37%上昇する」という結果になったと伝えられています。
また、3回目の半減期では「半減期前の6ヶ月間で2%下落した後、半減期後の6ヶ月間で82%上昇する」という動きがみられたとのことです。
半減期以外の価格上昇要因
2020年5月の半減期後の価格上昇要因としては「新型コロナウィルスに関連する異例の金融暖和政策と歴史的に強力な財政刺激策」が挙げられています。
また、最近のビットコイン価格上昇については「半減期に対する興奮よりも現物ビットコインETFに対する熱狂によって引き起こされた可能性が高い」と説明、「将来的にはビットコイン価格にも重大な影響を与える可能性が高いマクロ要因が多数存在する」ともコメントされています。
なお、Coinbaseは「ビットコインマイナーや破産手続きを進めているCelsius Network・Genesis Globalなどの企業の売り圧増加を警戒する必要がある」とも指摘しています。
より広い範囲で見たデータ比較
今回のレポートでは、ビットコインの価格サイクルをより広い範囲で見た場合の比較データも掲載されており、『ズームアウトしてより広範なビットコインサイクルの中で市場がどの位置にあるかを評価することも役立つ』と説明されています。
Coinbaseは「2009年の誕生以降にビットコインは4つの市場サイクルを完了した」と説明していて、「現在のサイクルはビットコインがサイクル安値から500%上昇した2018〜2022年の期間に最もよく似ている」と語っています。
長期保有者のビットコイン保有量
Coinbaseは考慮すべきもう1つのデータとして「長期保有者が保有するビットコインの総供給量」を挙げています。
Glassnodeの定義では、長期保有者は「仮想通貨を最低でも155日間保有し続けている投資家」のことを指すとのことで、過去の歴史から判断すると、155日以上保有されている場合はその資産が売却される可能性が著しく低下すると説明されています。
現在の長期保有者のビットコイン保有量は歴史的な基準から見てかなり多いとのことですが、1月中旬に現物ビットコインETFの取引が開始された後はこの数量が減少傾向にあると報告されています。
コインベースが公開したレポートは「こちらのページ」で確認することができます。
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