38種類の取引を1つのトランザクションに集約
カルダノ(Cardano/ADA)の分散型取引所(DEX)アグリゲーターである「ADA Markets」は2024年4月12日に、複数のDEXにおける複数のトークン交換取引を1回のトランザクションで実行できる機能をテストしていることを発表しました。
DEXアグリゲーターとは、複数の分散型取引所で出されている注文を集約してユーザーに最適な交換レートを提供してくれるサービスであり、ADA Marketsは記事執筆時点で以下6つのカルダノDEXを集約しています。
- SundaeSwap(サンデースワップ)
- WingRiders(ウイングライダーズ)
- Minswap(ミンスワップ)
- Spectrum Finance(スペクトラムファイナンス)
- Muesliswap(ミューズリースワップ)
- VyFinance(ヴィファイナンス)
今回発表された機能は、異なるDEXを通じた複数トークンの交換作業を1回のトランザクション(取引)で実行できるようにするもので、「カルダノ基盤トークンの売買・成行注文・指値注文を含む38種類の取引を1回のトランザクションで処理する動画」も投稿されています。
この機能では38種類以上のスワップ(交換)を1つのトランザクションにまとめることもできるとのことですが、現時点では初期テストの段階であるとのことで、今後は最終テストと調整を行なった後にテスト版を公開する予定だと報告されています。
マルチDEX、マルチスワップ、1TX➡️カルダノ?
複数のDEXにおける複数の異なる交換を1回のトランザクションで行えるようにする機能の1つをテストしています。
以下の例では「CNT売り・CNT買い・成行注文・指値注文」が混在する38種類の取引を1つの取引にまとめています。
1回の取引で38種類以上の交換を行うことも可能ですが、これはメインネットでの初期テストに過ぎません。現在は最終的なテストと調整が進められていて、テスト終了後に皆さんに試してもらうためにリリースすることを予定しています。
これをベースにしてさらに多くのものを作っていく予定です…
分散委任サービスも登場
各取引の詳細情報も簡単に確認可能?
今回の動画の中では、仮想通貨取引を1つにまとめた場合でも各取引の詳細を1つずつ確認できることが示されているため、手数料などの気になる点も詳しく確認してから取引を実行できる仕組みになっていると期待されます。
また、トランザクション署名時に必要となるパスワード入力は1回で完了するように設計されているようで、取引完了後に「どの取引所を介してどのような取引を行なったか」を一覧表示で確認できることも示されています。
従来の一般的な方法でオンチェーン取引を行う際には、それぞれの取引ごとに詳細確認・署名を行う必要がありましたが、今回の機能を利用すれば複数のトークンをまとめて1回で交換できるため、DEXを通じた仮想通貨取引が大幅に簡素化されると期待されます。
同機能が正式リリースされるまでにはもうしばらく時間がかかると予想されますが、ADA Marketsは「今回の機能をベースにしてさらに多くのものを作っていく」とも語っているため、今後のさらなる発表にも注目です。
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