フランクリン・テンプルトンと資産運用会社を設立
SBIホールディングスは2024年7月26日に、ビットコインやイーサリアムの現物ETFを展開していることでも知られる「フランクリン・テンプルトン」と共同で、日本に新たな資産運用会社を設立することを発表しました。
「SBIホールディングスとフランクリン・テンプルトンが資産運用会社を設立する」というニュースは、2024年7月24日に日本経済新聞の報道でも伝えられていましたが、今回はSBIホールディングスから公式発表が行われています。
フランクリン・テンプルトンは77年の歴史を有する世界最大級の総合資産運用会社であり、ビットコイン現物ETFやイーサリアム現物ETFも展開しています。
今回の資産運用会社設立は、日本の投資家に仮想通貨ETFなどを含む様々な運用商品を提供する準備を進めるためのもので、将来的にはセキュリティトークン(デジタル証券)を含めたデジタル資産も視野に入れた商品の開発を目指していくと説明されています。
なお、合弁会社の出資比率は「SBIグループが51%、フランクリン・テンプルトンが49%」を予定しているとのことです。
本合弁会社の出資比率は、SBIグループが51%、フランクリン・テンプルトンが49%を予定していますが、「未来志向と顧客重視」の伝統をもつフランクリン・テンプルトンと、事業構築の基本観として「顧客中心主義の徹底」を創業当時より掲げ実践している当社グループが協力することで、本合弁会社を通じ、様々な投資対象・投資戦略のETFやデジタル資産等といった先進的な運用商品を日本の投資家に提供できるものと考えております。
日本でも現物の暗号資産を組み入れたファンドやETF等の提供が解禁される際は、既にフランクリン・テンプルトンが米国で培った商品組成力や運用力を活かした商品を日本の投資家に提供するとともに、将来的にはセキュリティ・トークンを含めたデジタル資産も視野に入れた商品の開発を目指してまいります。
米国ではETH現物ETFの取引開始
仮想通貨ETFの上場を望む声は日本でも
日本では既にビットコインやイーサリアムなどを含む様々な仮想通貨を現物取引することができますが、現在は「仮想通貨ETFの上場」を望む声も強まってきています。
これは税金を安く抑えることができることなどが理由で、仮想通貨の現物取引を行った場合には最大約55%の税率が課せられるの対して、現物ETFの場合は申告分離課税の20.315%で済むという点が注目されています。
また、仮想通貨ETFが譲渡所得として扱われた場合は、発生した損失を最長3年間を繰り越して利益と損失を相殺できる「損益通算」が可能になる他、確定申告が原則不要になる「源泉徴収ありの特定口座」を利用できる可能性があるとも期待されています。
仮想通貨の現物ETFを日本で提供するための準備は他でも進められていて、ビットフライヤーが今年8月に「FTX Japan」の買収を発表した際にも『将来的に日本国内の法制度が整備された場合には、暗号資産現物ETF関連サービスを提供する』との方針が発表されていたため、現在は日本でもビットコイン現物ETFに期待が高まっています。
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