エコシステム内の他マーケット支援に注力
NFTとブロックチェーンゲーム分野で知られるイミュータブル(Immutable)は、自社運営のNFTマーケットプレイスである「Immutable Marketplace」の運営を2024年8月13日に終了することを発表しました。
Immutable Marketplaceは、様々なNFTコレクションを売買できるNFTマーケットプレイスであり、自己管理型ウォレットを接続することによって各種NFTを売買できるようになっています。
公式発表によると、同マーケットプレイスの運営は2024年8月13日に終了するとのことで、2024年9月27日以降に同サイトへアクセスした場合は「エコシステムのマーケットプレイスを紹介するページ」にリダイレクトされると説明されています。
今回の決定は、すでに展開されているNFTマーケットプレイスを支援するためのもので、公式発表では「企業として競争するのではなく、これらのマーケットをサポートして、Immutableのエコシステムが成長するのを見たいと思う」とコメントされています。
なお、Immutable Marketplaceで購入した資産はブロックチェーン上に記録されているため、サービス終了後も自分のウォレット上で各種資産を管理することができます。
また、Immutableのマーケットプレイスは共通の注文システムを使用しているため、他のマーケットでも同じオーダーブックを使用していれば同じリストが表示される仕組みで、「利用者は自分のウォレットを繋ぐだけで、どの取引サイトでも出品中のNFT作品を見られる」と説明されています。
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価値下落に直面するNFT市場
最近は世界でもトップクラスのブランドBored Ape Yacht Club(BAYC)と CryptoPunksのNFTでさえも価格が大幅に下落しています。
これらのコレクションは一時期非常に高額で取引されていましたが、ここ数ヶ月の市場全体の低迷に伴い、価格が大きく落ち込んでいます。BAYCは、2022年にはフロアプライスが約120 ETH(イーサリアム)に達しており、非常に高い評価を受けていました。
しかし、2024年にはその価格が約9~10 ETHにまで下がり、ピーク時から比べると90%以上の下落を記録しています。
CryptoPunksは、NFTブームの最中であった2021年に、一部のレアなアイテムが数百万ドルで取引されるほどの人気を誇っていました。
しかし執筆時点では、フロアプライスが約26ETH程度にまで下がっており、こちらもピーク時から大幅な下落を見せています。
世界的に著名なNFTブランドでさえ価値下落に直面する中、日本のNFT市場も厳しい状況に置かれています。業界関係者によると、一部のプロジェクトが存続の危機に瀕しているケースも報告されています。
専門家は「現在の市場低迷をどう乗り切るかが、NFT業界の将来を左右する重要な転換点になる」と分析しています。
一方で、仮想通貨の先駆けであるビットコインが世界的な認知を得たように、NFT市場も将来的な回復への期待が寄せられています。
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