米証券取引委員会(SEC)が2024年に少なくとも3社の仮想通貨ベンチャーキャピタル企業に召喚状を出したことが「DL News」の報道で明らかになりました。
今回のニュースは「DL News」が”SECの調査に詳しい情報筋の話”として報じたもので、「DL NewsはSECが誰を標的にしているかを明らかにしないという条件で召喚状を閲覧した」とも説明されています。
召喚状の一つには「特定の暗号資産提供仲介業者に関する件」というタイトルが付けられているとのことで、SECが連邦証券法違反の有無を調査していると報じられています。
SECの召喚状は、SECが企業を調査する際に発行する公式な通達です。この召喚状を受け取った企業は、通常、指定された期限内に必要な文書や情報を提出する義務があります。 召喚状は、SECがその企業に対して証券法違反などの疑いがある場合に発行されます。
今回の調査は、新しい仮想通貨企業(スタートアップ)がビジネスを始める際に最初に資金を調達する源、つまり初期投資家たちに焦点を当てていることを示しています。
関係者の証言によれば、少なくとも3社の仮想通貨ベンチャーキャピタルが同様の文書提出を要求されたとのことです。要求内容には、これまでに行ったあらゆるトークン取引の契約書の提出が含まれているようです。
この調査に対し、業界内では懸念の声が上がっていて、ある仮想通貨ベンチャーキャピタルの弁護士は「これは行き過ぎた捜査であり、信じられないほど費用のかかるものだ」と匿名で語ったと報じられています。
その一方で、証券・商品詐欺を専門とするブラッドリー・アラント・ボールト・カミングス法律事務所の弁護士エリシャ・コブレ氏は、SECの動きを支持しています。コブレ氏は「これはSECが追求することを検討する自然な追加執行分野だ」とDL Newsに語りました。
2024年8月9日には、SECがブラジルの仮想通貨投資企業「Hashdex」が提案したビットコイン・イーサリアムの混合ETFに関する決定を延期したことを発表しており、SECはこれから規制を加速させるのではないかとの声も上がっています。
SECや関係者はこの調査の詳細や対象となる企業名について詳しくは明らかにしていません。今後、SECの調査がどのような結果をもたらし、業界にどのような影響を与えるのか、注目が集まっています。
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