米ナスダック上場の大手マイニング企業、マラソン・デジタル・ホールディングスが大規模なビットコイン購入を実施し、業界の注目を集めています。
マラソンは2024年8月15日に、3億ドル(約440億円)の資金調達を完了し、その資金を用いて4,144BTC(約366億円)を購入したことを発表しました。
この動きにより、同社のビットコイン保有量は25,000 BTC(約217億円)を超え、業界内での地位を一層強化しています。
この大規模購入は、マラソンが7月に再開した「ビットコイン完全保有」という財務方針の一環です。同社は採掘したすべてのビットコインを売却せずに保有する方針を明らかにし、その一環として同月には154億円相当のビットコインを購入していました。今回の購入は、この戦略をさらに推し進めるものとなりました。
今回の資金調達は、2024年8月12日に発表された計画に基づいています。当初、マラソンは2.5億ドル(約370億円)の転換社債を販売する予定でしたが、投資家からの高い需要により、最終的に3億ドル(約440億円)の資金を確保することに成功しました。
MARAは、応募超過の転換優先債の募集を通じて3億ドルを確保しました。その収益で4,144BTC(約2億4,900万ドル相当)を購入し、当社の戦略的なビットコイン準備金を25,000BTC以上に増やしました。
この転換社債は2031年9月1日を満期とし、早期の買戻し・償還・転換がない場合、半年ごとに利息が支払われる仕組みになっています。また、現金、マラソンの普通株式、またはその両方に転換されるオプションが付与されています。
調達された資金は、主にビットコインの追加購入と事業運営費用の確保に使用される予定です。今回の4,144BTCの購入は、この資金の一部を即座に活用したものと見られています。
マラソンの積極的なビットコイン購入戦略は、仮想通貨市場全体に影響を与える可能性があります。大手企業によるこのような大規模な購入は、ビットコインの需要増加につながり、価格にも影響を与える可能性があります。また、「ビットコイン完全保有」戦略の再開は、マイニング業界内での競争力強化につながると同時に、他の企業にも同様の戦略を検討させる契機となるかもしれません。
マラソンのこの動きは、仮想通貨市場の成熟と機関投資家の参入が進む中で、大手企業がどのようにビットコインを資産として位置づけているかを示す重要な指標となっています。今後、他のマイニング企業や機関投資家がどのような戦略を取るか、また、このような大規模購入が市場全体にどのような影響を与えるかに注目が集まることでしょう。
仮想通貨業界は急速に進化を続けており、マラソンのような大手企業の動向は、市場の方向性を占う上で重要な役割を果たしています。ビットコインの価値や規制環境が変化する中、企業の戦略的な動きは今後も注目され続けるでしょう。この動きが仮想通貨エコシステム全体にどのような影響を及ぼすか、引き続き観察が必要です。
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