被害者の息子を装って「仮想通貨投資の脱税で国税庁から調査が入ってしまった」などと電話で主張し、現金400万円と電子マネー4万円分を騙し取る特殊詐欺事件が仙台市内で発生したことが明らかになりました。
今回の詐欺事件はオレオレ詐欺をさらに複雑化させたようなもので、「被害者の息子を装う男」と「弁護士を装う男」の2名が詐欺に関与している他、「仮想通貨投資の税金」という難しい話を持ち出してお金を騙し取る手法となっているため、自分や家族が被害に遭わないように内容や手口を理解しておくことが重要です。
被害に遭ったのは仙台市泉区に住む80代無職の女性で、最初は2024年7月31日に女性の次男を名乗る男から「熱があり具合が悪い」などという内容の電話がかかってきたことから始まったと報告されています。
被害者の女性は最初の電話で電話相手の男を次男だと思い込んでしまったとのことで、翌日の電話で伝えられた「仮想通貨投資で儲かったんだけど、5年間税金を納めていなくて国税局から脱税の疑いで調査が入ってしまった」という話も信じてしまったとされています。
犯人はこの話をした後に同じ通話で”弁護士を装う別の男”に電話を代わり、この男に「脱税した分の税金を支払わなければならない」ということを説明させています。
これを信じた女性は、2024年8月11日までに2回にわたって合計400万円の現金を東京都内の指定された住所に宅配便で送ったとのことで、翌日には合計4万円分の電子マネーコードも伝えてしまったと報告されています。
その後は、次男本人から電話があったことによって詐欺被害が発覚していますが、この女性は合計404万円相当の被害を受けています。なお、警察は現在この事件を特殊詐欺事件として捜査しているとのことです。
オレオレ詐欺の手法は広く知られるようになってきたため、各個人や家庭で被害対策も進められていると考えられますが、「仮想通貨投資・税金・脱税・弁護士」などといった複雑な話が絡んでくると、内容を理解できずに信じてしまう可能性があるため注意が必要です。
家族や両親などにこのような事件が発生していることを事前に伝えて、家族間で”決まり事”などをあらかじめ決めておけば、実際に詐欺電話がかかってきた場合でも被害を避けることができる可能性があるため、事前にできる対策をしっかりと行なっておくようにしましょう。
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(報道)