2024年8月16日、資産運用業界に新たな風が吹き込みました。大手資産運用会社フランクリン・テンプルトンが、仮想通貨ポートフォリオを提供する上場投資信託(ETF)の立ち上げを目指し、申請書を提出しました。
この動きは、仮想通貨ETF市場における競争の激化を示唆しています。すでにハッシュデックス・ナスダック・クリプト・インデックスETFが存在する中、フランクリン・テンプルトンの参入は業界に新たな刺激をもたらすでしょう。
「フランクリン・クリプト・インデックスETF」と名付けられたこの新商品は、CFインスティテューショナル・デジタル・アセット・インデックスのパフォーマンスを追跡します。現在このインデックスは、ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)のみで構成されていますが、将来的には他の仮想通貨も含む可能性があるとのことです。
仮想通貨銀行シグナムの投資調査責任者、カタリン・ティシュハウザー氏は、この動きについて興味深い見解を示しました。「次の論理的なステップはインデックスETFです。投資家にとって効率的だからです。S&P500をETFで購入するのと同じように、仮想通貨でも同様のことが起こるでしょう」と氏は語っています。
ティシュハウザー氏はまた、現在のインデックスがBTCとETHに限定されている理由を説明しました。これは、証券取引委員会(SEC)がこれまでにETFに含むことを承認したデジタル資産がこの2つだけだからだそうです。
一方、業界最大手のグレースケールも仮想通貨インデックスETFへの関心を示しています。運用資産25億ドルを誇る同社のETFグローバル責任者、デイブ・ラヴァル氏は、「今後、さらに多くの単一資産プロダクトやインデックスベースの多様化したプロダクトが登場するでしょう」と述べました。
フランクリン・テンプルトンは、1月にビットコインETF、7月にイーサリアムETFを立ち上げており、今回の仮想通貨インデックスETFはその次なる一手となります。
しかし、この新しいETFが実際に取引所で取引されるまでには、まだいくつかのハードルがあります。SECによる登録申請書(S-1)の承認、そしてナスダックなどの少なくとも1つの公開株式取引所での上場許可が必要となります。
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執筆・翻訳:BITTIMES 編集部
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