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被害額「150億円」超える、米国で仮想通貨ATMによる詐欺急増

米国で増加する仮想通貨ATMを悪用した詐欺被害

米国において仮想通貨ATMを利用した詐欺が急増していると、米国大手メディアのCNBCが2024年9月1日に報じました。

CNBCの関連メディアがFTC(米連邦取引委員会)に行った取材によると、米国において2023年に仮想通貨ATMを利用した詐欺の被害額が1億1,000万ドル(約150億円)を超えました。2020年以降、10倍近く増加しています。

仮想通貨ATMでは、法定通貨を入金することで仮想通貨を購入したり、仮想通貨を売却することで法定通貨として出金が可能です。米国で急増している詐欺行為ではこの特性を利用し、被害者に法定通貨を入金させ、ビットコイン(Bitcoin)を自身のウォレットに送付させます。

主な詐欺のターゲットは、高齢者になっています。仮想通貨ATMの動作は通常のATMと似通っているため、詐欺行為によって誘導された被害者が法定通貨を入金することで、自身の資産が守られたと誤認する事例が相次いでいます。FTCによると、詐欺師がマイクロソフトやアップル、銀行、政府機関などの従業員を装うケースが報告されています。

米国は世界でもっとも仮想通貨ATMが設置されている国で、約3万台が設置されています。コンビニエンスストア、ガソリンスタンド、スーパーマーケットなど身近な場所に設置されているケースが多く、このような環境が詐欺被害の増加させていると、FTCは指摘しました。

業者は対策を行う一方で訴訟も

仮想通貨ATMを設置している業者も、このような状況を受けて対策を行っています。米国で最大手の仮想通貨ATM設置業者であるビットコイン・デポ幹部のスコット・ブキャナン氏は「当社は詐欺被害を防ぐために、取引時に多数の警告出すなどの対応を行っている」と述べました。

一方、現在ビットコイン・デポは同社が設置した仮想通貨ATMで詐欺被害を受けたとする利用者から訴訟を起こされています。この件についてブキャナン氏は「残念なものの、他の金融機関と同様に詐欺行為を全て防止することはできない」と述べました。

仮想通貨ATMで詐欺被害にあった場合、取り戻すことは非常に困難で被害者のもとにお金が戻ってくることはほとんどありません。

前述のとおり、米国では世界で最も仮想通貨ATMが設置されています。これに伴って、詐欺に限らずマネーロンダリングに利用されるなど多数の問題が発生しています。同様の問題は仮想通貨ATMを設置している世界各国で発生しており、取り締まりの動きなども見られています。

※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=142.86円)

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Souce:CNBC報道
執筆・翻訳:BITTIMES 編集部
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