トランプ氏、仮想通貨に言及
ドナルド・トランプ前米大統領の家族が立ち上げた仮想通貨プラットフォーム「ワールド・リバティ・ファイナンシャル」について、開発チームが2024年9月16日、プロジェクトのガバナンストークン「WLFI」に関する情報を公開しました。
トランプ氏は9月16日、仮想通貨インフルエンサーのファロク・サルマド氏とXのスペースでインタビューに応じました。これは9月15日に起きた暗殺未遂事件後、初めての公の場での登場となりました。
「仮想通貨に関する演説」と銘打たれたこのライブ配信で、トランプ氏は冒頭で暗殺未遂事件に触れつつ、約16分経過後に初めて仮想通貨という言葉を口にしました。
私たちはこれまで以上に偉大な国を築き上げるでしょう。そして、皆さんは幸せになり、仮想通貨を愛するようになるだろう。
WLFIトークンの特徴と販売方針
ライブ配信開始から2時間以上が経過した後、プロジェクトリーダーの一人であるザック・フォークマン氏が、トークンの存在を正式に発表しました。
WLFIトークンの主な特徴は以下の通りです。
- 譲渡不可能な純粋なガバナンストークン
- プラットフォームに関連する提案や投票権を提供
- 米国内での販売は認定投資家に限定
- 一般販売用として約63%を割り当て
- チームとアドバイザーに20%、ユーザー報酬に約17%を配分
フォークマン氏は、WLFIを証券とは見なしていないものの、規制の不確実性を考慮し、米国での販売を制限する方針を示しました。また、米国外の人々に対する販売も、適用される規制によって制限される予定だと付け加えました。
プラットフォームの展望と背景
ワールド・リバティ・ファイナンシャルの詳細は明らかにされていませんが、以前に報じられたホワイトペーパーの草案によると、このプラットフォームは分散型金融(DeFi)を基盤とした借り入れや貸し付けサービスを提供する予定です。
ワールド・リバティ・ファイナンシャルの特徴としては次のようなものになります。
- 分散型金融(DeFi)を基盤とした借り入れや貸し付けサービスの提供
- Aaveを基盤にした信用システムの構築
- ステーブルコインの大規模な普及を推進
トランプ氏は2019年に「仮想通貨の価値には根拠がない」と発言していましたが、現在では立場を変え、NFTコレクションの販売や選挙キャンペーンへの仮想通貨寄付の受け入れを行っています。さらに「仮想通貨大統領」を目指すと公約しており、仮想通貨業界への歩み寄りを見せています。
このプロジェクトの展開が、米国の仮想通貨政策や市場にどのような影響を与えるか、業界関係者の注目が集まっています。
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執筆・翻訳:BITTIMES 編集部
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