目標株価を215ドルから245ドルに引き上げ
ウォール街の投資銀行Benchmark(ベンチマーク)が、ビットコイン(BTC)の大量購入で知られるマイクロストラテジーの目標株価を215ドルから245ドルに引き上げたことが複数メディアの報道で明らかになりました。
ベンチマーク(The Benchmark Company)は、1988年に設立されたニューヨーク市に本社を置く金融サービス会社であり、機関投資家向けの調査、株式の売買、そして投資銀行業務を主な事業内容としています。
今回の意見は2024年10月18日に発表されたベンチマークの調査報告書の中で語られたもので「マイクロストラテジーの株価がビBTC保有量に比べて高い評価を受けていることに弱気な見方をする人々は、マイクロストラテジーのユニークな株主価値を見落としている」と指摘されています
マイクロストラテジーの純資産価値(NAV)は株式時価総額をビットコインの保有高で割って算出されますが、同社のBTC保有高が170億ドル(約2兆5,840億円)程度であるのに対して、同社の時価総額は410億ドル(約6兆2,320億円)を超えたと報告されています。
これは同社の株式が保有するビットコインの価値の約2.5倍に相当するプレミアム価格で取引されていることを示しているため、一部では「マイクロストラテジー株への投資は悪い判断である」との意見も出ていますが、ベンチマークのアナリストであるマーク・パーマー氏は「これを恐れる必要はない」と指摘して以下のように述べています。
経営陣が『インテリジェントなレバレッジ』と呼ぶものを使ってビットコイン保有量から複利を生み出す能力は、ビットコイン現物ETF(上場投資信託)などの代替的なエクスポージャー獲得手段とは異なる。
ビットコイン利回りに注目すべきの考え
具体的には「マイクロストラテジーのビジネスモデルはNAVプレミアムを正当化するものである」と説明されていて、「トレーダーは同社のビットコイン利回りに注目すべき」との考えが示されています。
ビットコイン利回りは、ビットコイン保有高と完全希薄化後の株式数との比率の時間経過に伴う変化率を測定することによって、ビットコイン投資の有効性を追跡するもので、ベンチマークのデータでは、ビットコイン利回りは9月19日時点で17.8%となっており、2022年と2023年にはそれぞれ1.8%、7.3%だったと報告されています。
マイクロストラテジーの株価に対する意見は投資家の間でも分かれているようですが、同社は現在もビットコイン購入戦略を継続していて、過去4年間では株価が1,600%上昇したとも報告されているため、今後のさらなる株価上昇には期待が高まっています。
※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=152.01円)
BTC関連の注目記事はこちら
Souce:CoinDesk報道
執筆・翻訳:BITTIMES 編集部
サムネイル画像:Freepikのライセンス許諾により使用