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米下院議員が金融規制の策定停止を要請|トランプ政権移行で仮想通貨業界に新たな局面

トランプ政権の新方針に向けて規制策定の停止要請

米下院議員のフレンチ・ヒル氏が2024年11月13日、トランプ次期大統領の就任を見据え、主要な連邦金融規制当局に対し「すべての規制策定活動の停止」を要請したことが明らかになりました。

この要請は、過去4年間にわたる規制の行き過ぎに対する失望を表明する内容で、財務省や連邦準備制度理事会(FRB)、米国証券取引委員会(SEC)などの機関を対象に書簡が送付されています。

書簡の中で「バイデン政権下で進められてきた過剰な規制が、経済成長とイノベーションを阻害し、消費者の金融商品へのアクセスを制限してきた」と主張されており、この動きは、これまでに規制強化を推進してきた米SEC委員長であるゲイリー・ゲンスラー氏の方針に対する反発とも見られています。

SECの規制強化が招いた混乱と業界の反応

SECは近年、仮想通貨業界に対して厳格な姿勢を示しており、リップル(Ripple)をはじめとする多くの仮想通貨プロジェクトに法的措置を講じています。これに対し業界関係者や一部の議員からは、規制の透明性と一貫性が欠如しているとの批判が高まっています。

ヒル氏は2024年9月に行われた公聴会で、ゲンスラー氏のリーダーシップに対して「SECは法的な明確性を提供するどころか、市場に混乱と不確実性をもたらしている」と強く非難し、懸念を示しています。

私たちがこれまで築いてきたデジタル資産に関する超党派の進展を追求するのではなく、ゲンスラー氏率いるSECは議会の役割を先取りし、下院や裁判所、市場関係者で否定された無理筋な主張を展開している。

SECのデジタル資産に対するアプローチは、消費者、創設者、投資家、そしてその間のすべての人にとって”損失”でしかない。

新政権による規制緩和への期待

トランプ次期政権への移行によって、仮想通貨への規制が緩和される可能性が示唆されており、イノベーションを阻害しない規制環境を構築する取り組みが進むことがと期待されています。

一方で、米国が主要市場としての地位を維持するためには、規制の明確化が不可欠です。規制の不透明性が続けば、企業が他国に拠点を移す動きが加速し、米国市場が縮小する可能性もあります。

今月15日には、米国の18州が「仮想通貨業界に対する違憲的な権力行使」を理由としてSECを提訴する動きも明らかになりました。今後、SECなどがどのような対応を取るのか、また、トランプ政権が規制見直しにどの程度踏み込むのかが、業界全体の注目を集めています。

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Souce:フレンチ・ヒル氏公式発表
執筆・翻訳:BITTIMES 編集部
サムネイル画像:Shutterstockのライセンス許諾により使用