ADAsolの宣伝、虚偽発表などで悪用
カルダノ(ADA)財団は2024年12月8日に公式ウェブサイトを通じて、同財団の公式X(旧Twitter)アカウントがハッキング被害を受けたことを発表しました。
アカウントへの侵害は米国時間の日曜日に行われ、これにより複数の誤情報が拡散されました。主な拡散内容は、「ADAsol」というトークンの宣伝と、カルダノ財団がADAのサポートを停止するという2点です。
カルダノ財団のXアカウントが侵害されました。この問題に対処するまでは、アカウントからの投稿は無視してください。
DexScreenerによると、ハッキングされたXアカウントで宣伝されたADAsolは、12月8日にRaydiumで50万ドル(約7,500万円)以上の取引が行なわれました。一時的には時価総額が70万ドル(約1億円)に達しましたが、12月10日時点では4,000ドル(約60万円)まで下落しています。
しかしその後、ハッキングされたアカウントから再び、「SEC(米国証券取引委員会)から訴訟され、規制対応のためADAのサポートを中止する」という趣旨の投稿が行なわれました。
カルダノ財団は一連の問題について公式サイトで「Xアカウントが不正アクセスを受けたことを認識しており、セキュリティの回復に積極的に取り組んでいます」と明かしました。その上で、復旧後はLinkedInを通じて正式な告知を行う方針であるとしています。
また、復旧が知らされるまでは、ハッキングされたアカウントからの投稿やメッセージは無視するように警告されています。
ADAのみではなく類似事例は多数
今回のハッキングのように、Xアカウントや関連のSNSアカウントがハッキングされる事例は多数見られます。直近では、Eigen Layerの公式Xアカウントがハッキングされ、数日後に復旧が発表されました。
Eigen Layerのアカウントが侵害されました。疑わしいリンクには触れず、慎重にチェックを行ってください。
仮想通貨コミュニティでは、SNSを通じた重要な発表や製品宣伝が行なわれることが慣例です。一方で、上記のようなハッキング事例が確認されていることから公式SNSアカウントの情報であっても、エアドロップ関連やウォレットを介したトランザクションを要求する投稿に関しては、十分なリサーチと慎重な判断が求められます。
続報:カルダノ財団から復旧報告
(2024年12月13日:追記)
カルダノ財団は2024年12月13日に、カルダノ財団のXアカウント(@Cardano_CF)の管理権を取り戻したことを発表しました。
今後は通常通りの投稿が再開されるとのことで、「不正アクセスされた期間中に投稿された内容は事実無根であり、カルダノ財団の見解や支持を反映するものではない」とも説明されています。
また、今回の発表では「一連の問題においてカルダノ財団の他システムに影響がなかったこと」も報告されています。
公式Xチャンネルへの不正アクセスを受けた後、Cardano財団がアカウントの管理権を再び取り戻したことをお知らせいたします。これにより通常の投稿が再開されます。
問題を迅速に知らせてくださった皆様に深く感謝申し上げます。特に、Cardanoコミュニティおよび幅広いネットワークの連絡先や仲間たちの貴重なサポートに感謝いたします。
2023年12月8日13:00(CET)から12月12日17:00(CET)の間にこのアカウントから投稿された不正な内容は、事実無根であり、Cardano財団の見解や支持を反映するものではありません。また、今回のインシデントにおいて、Cardano財団の他のシステムには影響がなかったことを確認しております。現在、攻撃者の特定、原因の究明、そして今後の再発防止策を講じるため、包括的な調査を進めています。
以下のメッセージは、財団の暫定憲法委員会(iCC)のホットキーの1つで署名されており、以下のリンク先ページで検証可能です。
https://verifycardanomessage.cardanofoundation.orgメッセージ:
「カルダノ財団は、Xアカウントの管理権を再び確立したことを確認します。通常の投稿が再開されました。」
※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=151.2円)
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Souce:カルダノ財団
執筆・翻訳:BITTIMES 編集部
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