カルダノ基盤の米ドルステーブルコイン「USDA」近日公開へ|Anzensが今後の計画を発表

by BITTIMES

USDA、3段階に分けて慎重にローンチ

カルダノ(Cardano/ADA)基盤の米ドル連動ステーブルコイン「USDA」の発行元であるAnzensは2024年11月28日に、USDAのローンチ計画を発表して、2024年12月に分散型取引所(DEX)での展開を開始することを明らかにしました。

USDAは、Cardanoブロックチェーン上で発行される100%の裏付け資産を持つ米ドル連動ステーブルコインであり、資産価値は米ドルや米ドル同等物で構成される準備金で100%裏付けられる仕組みとなっています。

このステーブルコインは2022年11月に「EMURGO」が発表した後、規制上の理由からローンチが延期されていましたが、2024年7月には仮想通貨関連企業である「Encryptus」の指揮の下でローンチ計画を再始動したことが報告されていました。

今回の発表は、USDAのローンチに向けた具体的なスケジュールを報告するもので、現在はスムーズなローンチに向けて慎重かつ段階的に準備を進めていると説明されています。

📣 Anzens USDA:ローンチまでの道のり🚀

私たちは、カルダノ上のステーブルコイン「USDA」のスムーズなローンチに向けて、慎重かつ段階的に準備を進めています。スムーズなローンチを目指し、その舞台裏の様子と次に期待できることをご紹介します。今回は各フェーズの舞台裏と次に期待できることをご紹介します。🧵👇

第0フェーズ:基盤づくり(11月下旬)

2024年11月下旬の現段階は、USDAの基盤作りに焦点を当てた第0フェーズにあるとのことで、Anzensプラットフォームの内部テストを実施している状態にあると報告されています。

具体的には、USDAのパートナーである「Encryptus」や「EMURGO」の協力のもとで、ミント(発行)プロセスのテストやセキュリティの強化が実施されています。

Anzensは「USDAのローンチはただ公開するだけのものではなく、信頼と強靭さの基盤を築くことが重要となるため、資産管理大手BitGoとも協力しながら、スムーズにUSDAを発行できる環境を整え、すべての問題を公開前に徹底解決して、今後のための基盤を整えている」と説明しています。

第1フェーズ:流動性供給 - DEXローンチ(12月)

2024年12月には、分散型取引所(DEX)でのローンチに向けた流動性供給の準備が進められます。この第1フェーズでは、選ばれた流動性供給パートナーによって、カルダノ上で展開される複数のDEXにUSDAの流動性が追加されるとのことです。

流動性供給とは、自分が保有する仮想通貨を市場に提供して、市場参加者がその仮想通貨を安全に売買できるようにすることを指します。流動性が追加されることによって、一般のDEX利用者はUSDAを様々な取引ペアで売買できるようになります。

12月の第1フェーズでは、USDAの流動性プールを埋めるためのUSDA発行が行われるとのことで、最初は「USDA/ADA」の取引ペアを作成し、将来的には他の取引ペアも検討すると説明されています。

第2フェーズ:アクセス拡大(12月下旬)

12月中旬〜下旬以降には、Anzensのプラットフォームを通じて段階的に新しい事業者の参加を促していく第2フェーズに突入する予定です。

2025年初頭には、米国14州でUSDAを採用する小売業者を巻き込んでいく取り組みも開始される見込みだと報告されています。

各フェーズでは、USDAに関する教育とガイドラインでサポートを提供しながら慎重にアクセスを拡大していくと説明されているため、USDAの普及・採用もスムーズに進む可能性があると期待されます。

ステーブルコインUSDAの重要性

ステーブルコインは、分散型取引所(DEX)分散型金融(DeFi)などをはじめとする各種サービスを利用する際に、仮想通貨の価格変動から資産を守る上でも重要な役割を果たします。

仮想通貨市場では定期的に価格の暴落・急落が起きるため、ステーブルコインが存在しない環境でDEXを利用している場合は、価格暴落で大きな損失を被る可能性がありますが、DEXにステーブルコインが追加されていればステーブルコインとの交換で下落リスクを回避できる可能性があります。

また、仮想通貨決済で支払われた仮想通貨をステーブルコインに即時交換する仕組みを実装すれば、店舗側は価格変動リスクを気にすることなく仮想通貨決済を受け入れることができるため、決済分野におけるカルダノの技術活用においてもUSDAが重要な役割を果たす可能性があります。

USDAは100%の裏付け資産で保護された安全性・信頼性の高い米ドル連動ステーブルコインであるため、正式リリース後はカルダノエコシステムで重要な存在となり、カルダノ全体のさらなる成長にもつながると期待されます。

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執筆・翻訳:BITTIMES 編集部
サムネイル:Shutterstockのライセンス許諾により使用

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