国税庁は仮想通貨所得の確定申告を促すための環境整備を年内を目処にして固めていく方針を7月14日に明らかにしました。納税を確実に行えるようにするために、申告方法を簡略化するための策なども検討されます。
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報道によると、国税局は金融庁や日本ブロックチェーン協会などの仮想通貨関連団体と協力して、仮想通貨の売買などを通して得られた利益や納税額を自動で計算し、申告方法をより簡単にするための方法を検討していくと説明されています。
民間企業で開発が進められている仮想通貨の損益自動計算ソフトなどの活用も促すことによって、複雑な納税作業を改善し、より簡単に適切な納税が行えるように後押しを行うとしています。
今年の4月には、国税局、金融庁、日本ブロックチェーン協会などが共同で、納税の利便性向上についての意見交換会が開催されています。今後もさらにこのような協議を重ねていき、来年の確定申告までに、仮想通貨関連の確定申告を全員が行えるようにするための具体的な策を決定していく方針です。
仮想通貨で得られた利益の計算は、それぞれの仮想通貨取引所によって取引履歴の保存方法に違いがあったことなどから、正しく計算することも難しく、納税を怠るケースやごまかしなどの問題が以前から指摘されていました。
このような問題を解決するために、IT企業などを中心に仮想通貨関連の確定申告を簡易化するための損益自動計算ソフトの開発やサービスなども数多く進められているため、これらの民間サービスの活用も検討されています。
仮想通貨取引で得られた利益は雑所得に分類されます。一般的な会社の場合は、1月〜12月にかけて仮想通貨で20万円以上の利益を出していた場合には、確定申告を行う義務が発生し、所得税を納める必要があります。
今回の国税庁の取り組みが進み複雑な所得計算が自動化されれば、昨年多くの仮想通貨投資家が頭を抱えていた納税の負担が大きく軽減されることになります。これに合わせて申告に必要な書類なども簡略化することによって、確実に納税が行われる環境整備が進められることになります。
ここ最近では、仮想通貨に関する規制や法整備などが着々と進んでいます。
先月には、日本仮想通貨交換業者協会(JVCEA)が仮想通貨取引における、インサイダー取引を規制するための具体的な方針を明らかにしています。