仮想通貨ニュースメディア ビットタイムズ

オレゴン州:ブロックチェーンの中心地を目指すプロジェクトが発足|NikeやIntelも協力


ブロックチェーン(Bockchain)技術の研究開発を行うリーダーとなることを目指す国や地域は世界中で増加しています。アメリカ合衆国・北西部に位置する「オレゴン州(State of Oregon)」もその一つであり、Intel(インテル)やNike(ナイキ)などの大手企業パートナーと共に新しいプロジェクトに取り組んでいます。

こちらから読む:研究開発が積極的に進められる「ブロックチェーン」の活用事例

Oregon Blockchain Venture Studio

アメリカ・オレゴン州の教育、ビジネス、テクノロジーなどの分野で大きな影響力を持っているリーダーたちは、オレゴン州がブロックチェーンの中心地になることを望んでいます。

ここ最近では数々の企業がパートナーシップを発表しており、オレゴン州マルトノマ郡にあるポートランドでは「Blockchain Venture Studio(ブロックチェーン・ベンチャー・スタジオ)」の立ち上げも予定されています。

このスタジオは、今後3年以内に20〜30の企業を育成し支援していくことを目指しており、「ウェブサイト公開」と「公式発表」は来月に予定されています。

「Blockchain Venture Studio」は、
Intel(インテル)
・Nike(ナイキ)
・デジタル代理店「R/GA」
・オレゴン健康科学大学
・ポートランド州立大学
などの有名なパートナー企業や団体が主催しており、ブロックチェーンの調査会社である「Smith + Crown」もパートナーとして参加しています。

今のところ、投資家はプロジェクトに年間300万ドル(約3億3,000万円)を拠出する予定となっています。このスタジオに参加する企業は、10万ドル(約1,100万円)の投資資金を受け取ることになり、ニューヨークに本拠地を構える「R/GA」のパール地区オフィスで働くことが義務づけられます。またスタジオに参加している企業は、スタジオのパートナーから追加投資を受ける可能性もあります。

このスタジオは、企業に対してベンチャーキャピタルのように財務的な投資を提供しながら、純粋なインキュベーターやアクセラレータに存在しているかのように物流や組織的な支援を提供するように設計されています。

オレゴン・ブロックチェーン・ベンチャー・パートナーズのJeff Gaus(ジェフ・ガウス)氏は『オレゴン州をブロックチェーン国家として有名にしたい』と述べており、地元のメディアに『オレゴン州の慣習は、ブロックチェーンに必要とされるものに一致している』と語っています。

ガウス氏は、オレゴン州とブロックチェーン技術の繋がりを止めるものは何もないと説明しており「ピッツバーグは”スチール”、デトロイトは”自動車”、シアトルは”有人飛行”」といったブランドを持つ地域リストの中に「オレゴンは”ブロックチェーン”」としての地位を確立したいという意思を示しています。

オレゴン州は「ビジネス・オレゴン」と「オレゴン成長協議会」を通じて、ブロックチェーン・スタジオ・プロジェクトに今後2年間で25万ドル(約2,750万円)の資金を費やすとしています。

米国で加速する「ブロックチェーン技術」の採用

米国には、すでにブロックチェーン技術に積極的な姿勢を見せている州が複数存在します。

今年の2月には議会でブロックチェーン関連の法案がすでに出ています。この法案は国家を仮想通貨やブロックチェーン関連の新興企業にとって「魅力的な拠点」として位置付けることなどの目的があるとされています。

3月末にはウェストバージニア州が”地域外で勤務している軍人”でも選挙に参加できるようにするための、ブロックチェーン技術を用いた「モバイル投票アプリ」導入のためのテストを実施しています。

コロラド州では、ジェレミー・ポリス(Jared Polis)代表がブロックチェーン技術を積極的に取り入れていく意向を示しており、コロラド州を「ブロックチェーン・イノベーションのための国家拠点」として発展させいくことを目指す旨を表明しています。

また、オハイオ州の下院議員の議長であるRyan Smith(ライアン・スミス)氏は、『オハイオ州がブロックチェーン技術を扱う代表的な地域となることを望んでいる』と語っています。