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仮想通貨禁止の中国で「イーサリアムが使えるホテル」がオープン ー 以太酒店(ETH HOTEL)


仮想通貨(Cryptocurrency)を全面的に禁止している中国で、ETH決済に対応した同国初のホテル「以太酒店(Ethereum Hotel/イーサリアムホテル)」が正式にオープンしたとの報道が一部で話題となっています。同国では、投資家が店頭(OTC)取引のプラットフォームを通じて容易にビットコイン(Bitcoin/BTC)やその他のアルトコインを購入することができるため、依然として暗号通貨の人気が高まっています。

こちらから読む:仮想通貨禁止で揺れ動くブロックチェーン先進国「中国」

イーサリアム決済を受け入れる中国初のホテル「以太酒店」

中国の四川省黄龍風景区に新しくオープンした「以太酒店(ETH Hotel/イーサリアムホテル)」は、中国で初めて仮想通貨決済を受け入れるホテルとなりました。

中国では『仮想通貨の全面禁止令』が出されているにもかかわらず、同ホテルは時価総額ランキング2位の代表的仮想通貨イーサリアム(Ethereum/ETH)での支払いを受け入れていると伝えられています。

ホテルの看板などには大々的に「イーサリアム」のロゴマークが掲げられており、ホテル内部のエントランスにも「ビットコイン」のマークが描かれていることなどにも仮想通貨を全面的に受け入れていることが現れています。

中国初のETH決済対応ホテル「ETH Hotel」の新しい写真です。ホテルの内部にはビットコインも飾られています。

ホテルの名前や看板にも「イーサリアム」の名前やマークが掲げられているものの、「イーサリアム財団」との関連性などの情報は詳しく明らかになっていません。

中国における仮想通貨投資の現状

中国は仮想通貨に対して厳しい対応を取っているものの、同国の投資家は店頭(OTC)取引プラットフォームなどを利用して多くの仮想通貨を購入していると伝えられています。仮想通貨の暗号化された性質によってそれらの取引を取り締まることは難しいため、中国における仮想通貨規制に関する問題は数多く残されています。

しかしETHでの支払いを受け入れる「以太酒店」の場合は、ETHで支払いを行なった利用者の情報をホテル側が記録することになるため、規制当局は支払いの受信者と送信者の情報を確認することができるようになり、両者に対して必要な措置を講じることも容易になります。

このようなことなどから「以太酒店」は、同国の規制当局との本格的な議論を行う必要が出てくると考えられますが、同ホテルの経営者は規制当局に対してどのような対応を取っていくかについての詳しい詳細を明らかにしていません。

中国は仮想通貨に対して厳しい姿勢を見せていることで知られてはいるものの、「ブロックチェーン技術の発展を阻害しないこと」も重要視しているため、完全に仮想通貨が禁止されているわけではなく、ブロックチェーン技術に関してはそれらの利点を積極的に活用していく動きなども見られています。

中国の大手電気自動車メーカーである「BYD(比亜迪)」は、ブロックチェーン企業と提携して自動車にブロックチェーン技術を活用するための取り組みなども行なっており、中国の司法当局は、元囚人や仮釈放中の人々を追跡するためにブロックチェーン技術を活用しています。複雑な環境にもかかわらず、仮想通貨やブロックチェーン技術に関する積極的な取り組みが数多く行われている中国のニュースからは今後も目が離せません。

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