中国EV「BYD」ブロックチェーンで車両データを一括管理|CO2削減を目指す

by BITTIMES

ブロックチェーン技術を積極的に取り入れている中国の大手電気自動車メーカー「BYD(比亜迪)」は、「ヴィチェーン(VeChain/VET)」及び「DNV GL」と共同開発した、『Carbon Credit App』をリリースしました。このアプリケーションは、Blockchain上で車両に関連する膨大なデータを安全な方法で管理することによって、二酸化炭素排出量の削減や、自動車に関連する様々なサービスの質や可能性をさらに広げることを可能にします。

こちらから読む:"5分で読める"データを安全に管理できる「ブロックチェーン」の基礎知識

Carbon Credit App(カーボン・クレジット・アプリ)とは

Carbon Credit App(カーボン・クレジット・アプリ)とは、
・電気自動車及びIT部品メーカーの『BYD(比亜迪)』
・品質保証およびリスク管理会社の『DNV GL』
・ブロックチェーン企業『VeChain Thor(ヴィチェーン)
の3社が共同開発した、自動車などによる二酸化炭素排出量を削減することなどを目的とした、ブロックチェーンベースの車両情報管理アプリケーションです。

これは、9月5日にBYDの『Worldwide Developer Conference』で発表された、カーボンバンキング・ソリューションの一部です。これらのソリューションは、二酸化炭素(CO2)の排出量を削減するだけでなく、スマートコントラクト を用いたデータ管理を行うことによって生まれる『新たな市場』の創造などにも影響しています。

このアプリケーションでは、車両の運転実績と炭素削減量のデータを元にして、それぞれのドライバーに『カーボンクレジット(炭素排出量削減証明)』と呼ばれる報酬を提供します。

ユーザーは、獲得したカーボンクレジットを対象商品やサービスと交換することができます。またユーザーはQRコードをスキャンすることで、BYDの車両にインストールされたアプリケーション・プログラミング・インターフェイス(API)からアプリの計算システムにログインすることができます。

BYDの車内カーボンクレジットシステム(画像:VeChainとBYD)BYDの車内カーボンクレジットシステム(画像:VeChainとBYD)

『VeChain Thor』のブロックチェーンは、各車両から検出された二酸化炭素排出量の記録・管理で利用されます。

ブロックチェーン上に記録されたデータは、プロジェクトに参加するクライアントに送信されます。企業側はこのプラットフォームにアクセスすることによって、各車両データの管理・共有・分析を行うことができます。

車両情報を管理するデータプロバイダーに

car-data

BYDは、カーボンバンキング・ソリューションが二酸化炭素排出量の削減に貢献するだけでなく、車両データを管理するプラットフォームにもなると期待しています。

カーボンバンキングのプラットフォームは、車両に関連する
・走行距離
・燃費情報
・破損状況
・電力消費量
・メンテナンス情報
といった様々なデータを一括管理することによって、一種のデータプロバイダーとしても機能します。

信頼できる『VeChain Thor』のブロックチェーン上で記録されたこれらの車両データは、修理工場や販売店、保険会社や金融事業者などの様々な企業と共有することによって、さらに正確により多くのサービスを提供することができます。

今後は乗用車以外の車両にも

train-bus

現時点でこのシステムはすでに完成しており、一連の概念実証(PoC)を終えた段階であるため、今後は本格的にシステム公開に向けた取り組みが行われることとなります。

長期的な計画では、乗用車だけでなく列車やバスといったその他の車両にもブロックチェーンプラットフォームを取り入れていくことを予定しているため、現在のプロジェクトはそれに向けた第一段階として位置づけられています。

BYDの自動車インテリジェント・エコロジカル研究所の代表である舒酉星(シュー・ヨンシン)氏は、次のように述べています。

この技術は現在のサービスを改善するだけでなく、全く新しい市場を創造することができます。

VeChainが提供している独自の魅力を備えた製品は、炭素量の観測システムの開発とこれらのサービスの長期的な繁栄にさらに力を与えるでしょう。

VeChainは、中国の大手保険会社である『中国人民保険(PICC)』との提携も発表しており、大手企業と積極的に協力関係を構築しています。

自動車業界では、世界を代表する数多くのメーカー企業がブロックチェーン技術を活用した車両やサービスを発表しています。現時点ではその多くが研究開発の段階であるため、世の中に大々的に登場するのはもう少し先の話になりますが、それらのプロジェクトは確実に前へと進んでいます。

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

関連のある仮想通貨ニュース

森林の保全状況にブロックチェーンを活用|重要データを管理して環境保護へ

森林の保全状況にブロックチェーンを活用|重要データを管理して環境保護へ

次の標的は

次の標的は"仮想通貨取引禁止"のインド中央銀行|John McAfee

ブロックチェーンでアーティストの著作権を守るサービスが登場

ブロックチェーンでアーティストの著作権を守るサービスが登場

Huobiが10億ドルのブロックチェーン基金を開始

Huobiが10億ドルのブロックチェーン基金を開始

リトアニアの仮想通貨ブームの裏で犯罪組織が活発化

リトアニアの仮想通貨ブームの裏で犯罪組織が活発化

ICO規制の可能性「中国中央銀行の新たな判断とは」

ICO規制の可能性「中国中央銀行の新たな判断とは」

注目度の高い仮想通貨ニュース

仮想通貨の寄付を受入れ「慈善活動の輪」を拡大 ー ユニセフ・フランス

仮想通貨の寄付を受入れ「慈善活動の輪」を拡大 ー ユニセフ・フランス

CARDANO NEWS(カルダノニュース)月間まとめ|2018年8月

CARDANO NEWS(カルダノニュース)月間まとめ|2018年8月

ビットコイン価格は2018年末までに「220万円」を超える|Thomas Lee氏の相場予想

ビットコイン価格は2018年末までに「220万円」を超える|Thomas Lee氏の相場予想

カルダノとリップル「仮想通貨格付け」で同率1位に|米機関Weiss Ratings社

カルダノとリップル「仮想通貨格付け」で同率1位に|米機関Weiss Ratings社

オーストラリア初「安定仮想通貨」発行へ!2019年に公開予定

オーストラリア初「安定仮想通貨」発行へ!2019年に公開予定

仮想通貨ニュース週間まとめ|9月16日〜22日

仮想通貨ニュース週間まとめ|9月16日〜22日

ブロックチェーンで電力供給を効率化|ETHで「再生可能エネルギー」提供へ:ConsenSys

ブロックチェーンで電力供給を効率化|ETHで「再生可能エネルギー」提供へ:ConsenSys

仮想通貨の利用者は「今後5年間で10億人」に達する|Brian Armstrong

仮想通貨の利用者は「今後5年間で10億人」に達する|Brian Armstrong

オレゴン州:ブロックチェーンの中心地を目指すプロジェクトが発足|NikeやIntelも協力

オレゴン州:ブロックチェーンの中心地を目指すプロジェクトが発足|NikeやIntelも協力

YOROIウォレットは「Cardano 1.3.1」でテストネットへ|Charles Hoskinson

YOROIウォレットは「Cardano 1.3.1」でテストネットへ|Charles Hoskinson

BMW:ブロックチェーン企業「Bloom」と提携|顧客への融資を合理化

BMW:ブロックチェーン企業「Bloom」と提携|顧客への融資を合理化

音楽業界とブロックチェーン:流通や販売・著作権の管理など産業を透明化 ー MUSICまとめ

音楽業界とブロックチェーン:流通や販売・著作権の管理など産業を透明化 ー MUSICまとめ

仮想通貨ニュース | 新着記事一覧

仮想通貨まとめ一覧

音楽業界とブロックチェーン:流通や販売・著作権の管理など産業を透明化 ー MUSICまとめNEW

音楽業界とブロックチェーン:流通や販売・著作権の管理など産業を透明化 ー MUSICまとめ

美容業界は「ブロックチェーン」を活用して安心安全な環境とサービスへ:Beautyまとめ

美容業界は「ブロックチェーン」を活用して安心安全な環境とサービスへ:Beautyまとめ

BMWがブロックチェーンで「未来のクルマ」を創る|今注目すべき最先端プロジェクト

BMWがブロックチェーンで「未来のクルマ」を創る|今注目すべき最先端プロジェクト

自動車業界×ブロックチェーン:安全管理や環境保護など広く利用される新技術まとめ

自動車業界×ブロックチェーン:安全管理や環境保護など広く利用される新技術まとめ

選挙×ブロックチェーン:不正の回避や公約の永久保存・投票システムで激変する世界の政治

選挙×ブロックチェーン:不正の回避や公約の永久保存・投票システムで激変する世界の政治

ブロックチェーン技術は建設業界にも|設計図などの機密データを管理

ブロックチェーン技術は建設業界にも|設計図などの機密データを管理

人気のタグから探す